★山崎アナ・ザックリポート

「スタジアムの雰囲気が選手たちにパワーを与えてくれた」

高木琢也監督は、試合後の記者会見で話し、
その後も
「きょうのサポーターはすごかった」
と語りました。

チームもファンやサポーターも誰もが
8試合ぶりの勝利をめざし、懸命に戦い、必死に後押しをしていました。

0対0のスコアレスドロー。

昨シーズンはJ1で戦っていた甲府を相手に
シュート数では10本対5本と圧倒し、
甲府には、ほとんどをチャンスを作らせず、
ロアッソは、多くの決定機を作り出しました。

前半17分
8番MF原田拓選手のCKから、こぼれ球を6番DF福王忠世選手がシュート、
ポストを叩いたボールをもう一度、福王選手がシュート。

前半35分
19番FW五領淳樹選手が左サイドをドリブルで突破し、クロス。

前半40分
原田選手のロングパスを受けた9番FW崔根植選手が
相手DF裏のスペースに抜け出すも、シュートを打てず。

後半3分
原田選手のCKからフリーで福王選手が完璧なヘディングシュート、
しかし、味方の五領選手に当たってゴールならず。

後半10分の38番MF藏川洋平選手、後半20分の原田選手、
ともにミドルシュートは枠をとらえますが相手GKがセーブ。

後半27分に原田選手が
この日、2枚目のイエローカードを受け、退場に。

それでも、11人対10人の戦いのなかでも、なおチャンスを作るロアッソ。

後半41分、
10番MF養父雄仁選手のFKに3番DF高橋祐太郎選手が
飛び込むも、わずかにわずかに届かず。

後半アディショナルタイム、
相手陣内深くでのスローインから
15番MF市村篤司選手、14番MF武富孝介選手、養父選手でパスをつないで、
相手守備を崩し、
養父選手のパスから、ゴール前には、フリーで市村選手、
右足で放ったシュートはポスト左に外れました。

4日前のゲームですが、こうしてチャンスを振り返り、記していくと、
今もなお、心が高揚し、キーーボードを打つ手に汗をかいてきます。

指揮官は
10人での戦いを強いられた後の指示や采配について
「ホームだから点を取りに行きたかった」
と語り、守備一辺倒となるような布陣は敷きませんでした。

そして、選手たちについて
「10人になっても、
1.5人分とまではいかなくても、1.2人分ぐらい、1人分を上回るプレーをしてくれた」
とたたえました。

今、スターティングメンバーに名前を連ねる選手、
または、試合に出場する選手が選ばれる基準は
「献身的なプレーができること、チームのために戦えること」
です。

その代表格とも言える24番DF筑城和人選手は
「やり続けることプラスもう一歩。サポーターの方にも勝つ試合を見せたい」
と真剣な表情で語りました。

監督、選手、ファンやサポーターの心はひとつ。

歓喜の瞬間はすぐそこまで来ているはずです。

山崎雄樹



いいね! Check Clip to Evernote Yahoo!ブックマークに登録

大きな価値がある一発でした。

「シュートを打たないことには点は入らない。
シュートを打つことを前半から心がけた」

早くも日焼けした精悍な顔つきで、窮地を救った男は語りました。

チームとして、7試合ぶりのゴール。
鳴門大塚スポーツパークポカリスエットスタジアムで4シーズンに渡って
5試合全敗、無得点といういまわしい記録にも終止符を打ちました。

15番MF市村篤司選手。

チーム発足時からのメンバーで、今シーズンが在籍8年目。
右サイドを主戦場に積極的な仕掛けを武器とするアタッカーは
ロアッソに欠かせない存在です。

しかし、今シーズン開幕直前の練習試合で右足首を負傷、
離脱を余儀なくされました。

第9節愛媛FC戦から復帰し、今節が5試合目でした。

「いつも声をかけてくれる。
怪我をしたときは去年も一昨年も『待ってる、待ってる』と言ってくれた。
復帰できたのは嬉しい。サポーターのおかげで今の自分がある。
今はサポーターの皆さんに辛い思いをさせている。
いい試合内容も大事だけど、勝つことで一緒に喜びたい」
とファンやサポーターへの思いをきっぱりと語りました。

さて、前節、東京ヴェルディ戦の後、
「枠内へのシュート」の重要性を語った高木琢也監督。

今節で、ゴールの枠をとらえたのは、
ロアッソの選手が放った10本のシュートのうち、市村選手の2本だけ。

枠内に飛べばゴールは生まれる、枠内に飛ばなければゴールは生まれない、
そのことを証明する結果となりました。

また、市村選手は
「対敵した相手が(コンサドーレ)札幌時代のチームメイト(6番DF西嶋弘之選手)で
縦に行くのは読まれていると前半から感じていたので、
中に行った」
と切り返しから、
きき足ではない左足でシュートを放った好判断の理由を語りました。

変化や意外性のあるプレーが光りました。

思えば、2010年の快進撃は、
千葉との開幕戦、後半アディショナルタイム、
市村選手の劇的な同点ゴールからはじまりました。

2011年は、FC東京に5対0、湘南に1対0、岡山に4対0と
真夏のアウェイ3連敗で迎えた第24節、大分との「バトルオブ九州」、
またも後半アディショナルタイムに、劇的な逆転ゴールを決めました。

この男が決めればチームは乗るはずです。

ブリトー.jpg

写真は徳島ヴォルティススタジアムグルメから「ブリトー」ですicon:face_chomp

山崎雄樹



いいね! Check Clip to Evernote Yahoo!ブックマークに登録

「可能性がないシュートは入らない。点は取れない」

試合後の記者会見で、高木琢也監督が嘆きました。

リーグ3位の得点力を誇る東京ヴェルディに対し、
序盤からハイプレッシャーをかけ、自由を与えませんでした。
ここ3試合無失点で
「お互いをすごく信頼している。チャレンジ&カバーもしっかりできている」
と口を揃える
4番DF廣井友信選手、22番DF吉井孝輔選手、24番DF筑城和人選手の3バックが
この試合でも、献身的な守備を見せていました。

試合前、「ヴェルディに先制点を与えると乗せてしまう」と指揮官が話したように
ポイントは先制点。

前半のシュート数は、ロアッソの6本に対しヴェルディは2本。
ならばいい時間帯に先制点が欲しかったロアッソ。

前半7分、訪れた決定機に、
17番FW齊藤和樹選手が放ったシュートは大きく枠を外れました。

後半11分、ヴェルディに先制を許すと、流れはヴェルディに。
後半のシュート数はロアッソが2本、ヴェルディが9本。
ただ、そのなかでも、1点を追う後半37分、ロアッソは、
15番MF市村篤司選手のクロスを前線で起用された3番DF高橋祐太郎がスルーし、
20番FW白谷建人選手へ。
しかし、シュートはジャストミートせず。

私も、無念さのあまり、放送席で拳を握りしめました。

これで6試合連続の無得点。

トレーニングでコンビネーションをに身につけ、ゲームでそれを表現し、
決定機を作り出すところまでは…。

指揮官は
「GKがファンブルする可能性があったり、
相手DFに当たったリフレクションがあったりする」
と得点の可能性がある枠内シュートを求めています。

どうすればシュートが入るのか…
技術に裏打ちされた自信、自信を基にした落ち着きなど、
必要な要素は、それぞれの局面や、それぞれのプレーヤーによって違うでしょう。

ただ、ゴールデンウィーク、
ロアッソの勝利を、ゴールを楽しみに、スタジアムを訪れた子どもたち。

少しでもチームへの後押しになればと、
暑いなか声を枯らして応援したファンやサポーター。

肩を落としてスタジアムを後にしたり、
苦い酒で気を紛らせたり、
そういった人たちがいることを忘れてはなりません。

悔しさで今夜眠れない選手はいるでしょうか。


山崎雄樹



いいね! Check Clip to Evernote Yahoo!ブックマークに登録

「必死っす」

試合後、8番MF原田拓選手は、顔を紅潮させながら笑顔で語りました。

大分とのバトルオブ九州に引き分け、
これで3試合連続のスコアレスドロー、3試合連続無失点となりました。

高木琢也監督が
「これまでは50/50のボールも
3割7割、あるいは4割6割(ロアッソ:対戦相手)だったが、多く取れるようになった」
と振り返った通り、
ゲーム序盤から球際の強さ、セカンドボールの奪取で勝ったのはロアッソでした。

なかでも、光ったのは、
これまで10試合すべてにフル出場を続けていた10番MF養父雄仁選手が
体調不良で、急遽、欠場となり
「誰がボランチをやるのかなと思ってたら自分だった」という
34歳のベテラン38番MF藏川洋平選手、原田選手のボランチコンビでした。

指揮官は
「ボールへのアプローチが素晴らしかった。彼らがボールを奪うシーンもあったし、
(ロアッソの)センターバック3枚が
相手の(前線の)3枚にアプローチしやすい状況を作ってくれた」
と高く評価しました。

前節は、試合途中で足をつるまで、激しく、
そして、今節は、90分間、ハードワークし続けた原田選手は
「(数試合前)監督やコーチがプレーの映像を見せてくれ、
『もっとやらなきゃ駄目』と言われ、喝を入れてくれた。
自分を一から見つめ直して、チームにとって自分が何ができるのかを考えた。
球際やセカンドボール、気持ちを全面に出して行こうと思った」
と語りました。

高木監督も
「死に物狂いでやってくれた。本来は、もう少し運動量が落ちてくるが、
気持ちの面で頑張ってくれた。
きょうは、交代選手を準備する必要がなかった」
とたたえました。

指揮官の喝に、熱い気持ちを気持ちを取り戻した原田選手をはじめ、
奮闘を見せた選手たち、
「勝ってほしい」「勝ってくれ」という思いを超えて
「勝たせてあげたい」と感じるゲームでした。

最後に、高木監督は、
「今のうちに必要なのは、いかに、こういうゲームを数多くやっていくか。
こういうゲームをやっていれば、間違いなく点は取れる。
悲観的でも、楽観的でもなく、絶対取れる」
と強く語りました。

とり天丼.jpg

写真は大分トリニータスタジアムグルメから「とり天丼」ですicon:face_chomp

山崎雄樹



いいね! Check Clip to Evernote Yahoo!ブックマークに登録

実況と試合後の取材を終えた後、
控室の床にへたり込んでしまうほどの疲労感に襲われました。

一瞬でも気を抜いたらやられる―

そんな空気がピッチを支配し、両チームともに集中力を切らさずスコアレスドロー。

試合終了の笛が鳴り響いたピッチに
岡山の選手たちは座り込み、ロアッソの選手たちも膝に手を当てていました。


また、高木琢也監督と岡山の影山雅永監督、
ともに就任3年目、44歳と同い年の指揮官は
ピッチのそばで健闘をたたえ合っていました。

「熊本の気迫がすごかった」と話した影山監督、
「スピリッツは見せられた」と語った高木監督。

10日間で4試合というハードな連戦を迎えたJ2、
その初戦は、両チーム無得点ながらパンチのあるゲームとなりました。

前々節の悪夢のような敗戦から立ち直り、
ここ2試合連続の無失点に、4番DF廣井友信選手は
「何をすればいい試合ができるか。
守備に関しては自分たちの形、ベースができてきた」
と手ごたえを口にしました。

そして、高木監督は
「選手たちは、体以上に、頭が疲れたはず。よく頑張った」
と労をねぎらいました。

さらに、
「中2日ですから、
これだけのゲームをした後、疲労を抜くコンディショニングが大事ですね」
という私の問いには
「きっと『やり切った』という心地よい疲労感のはずだから大丈夫」
と答えてくれました。

反攻への準備が整ってきました。

次節は大分トリニータとの「バトルオブ九州」。

ゴールデンウィークの渋滞も心配されますが、
大分銀行ドームで応援されるファンやサポーターの方も多いはずです。

私も、日帰り取材の後、VIVA! ROASSO RADIOの放送に臨みます。

勝ち点3を得て、ともに、さらなる心地よい疲労感に包まれたいものです。

山崎雄樹



いいね! Check Clip to Evernote Yahoo!ブックマークに登録

「切り替えを早く!」

試合2日前の練習で
32歳のベテラン18番GK南雄太選手は、
決して感情的ではない落ち着いた太い声でチームメイトたちに声をかけていました。

前節、ホームゲームで松本山雅FCを相手に
悪夢のような敗北を喫した、その屈辱を、懸命に払拭しようとしていました。

迎えた今節、愛媛FCに0対0のスコアレスドロー。

3試合ぶりの無失点、
今シーズン4連敗と結果を残せていなかったアウェイでのゲームで
初めて得た勝ち点。

高木琢也監督が
「愛媛のディフェンスラインは時間を与えてくれない。
判断が非常に悪かった。
ボールを持ったときに離す選手が多かった。積極的にボールに関わらないと。
判断と勇気が足りなかった」
と攻撃面で連動性や連続性を欠いたという
課題を示した一方で
「ディフェンスに関しては、頑張ってくれた。
積み重ねの部分も残して連戦への準備をしたい」
と語ったように、
決していいとは言えないチームの現状では、
前向きな要素を収穫に、次節のホームゲームを迎えたいところです。

3試合ぶりの無失点に貢献したのは、
間違いなく南選手が見せたファインセーブです。

前半2回、後半2回、あわせて4回、愛媛の完璧な枠内へのシュートを防ぎました。

「先制点を与えると苦しくなる。気持ちで何とかボールに食らいつこう」

90分間、まったく集中力を切らせませんでした。

昨シーズン、2011年
自らキャプテン就任を志願した南選手は、
「自分がチームを引っ張る」
という強い意気込みの表れでしょうか、
2010年シーズンと比べると、厳しい口調で選手に指示をすることが多くなりました。

そのことを昨シーズン開幕前、質問したときに
「少し厳しいことを求めるようにしている」
と話しました。

しかし、シーズン終了後、待っていたのは、充実感とは、ほど遠いものでした。

自らは
2年連続でリーグ戦全試合フル出場を果たしたものの、チームの順位は11位。

「何もできなかった」
と悔しさをにじませました。

そして、今シーズン、
前節から今節にかけて、自らのブログで思いを吐露し、
ファンやサポーターからの反応にも真摯にこたえてきました。

「積み上げてきたことを、いつも通りやる」
そのスタンスが変わらないことを強調しましたが、
昨シーズンと比べ、
愛媛FC戦の2日前に私がきいた言葉のトーンは確かに変わっていました。

人を動かし、人を育てるために、優しすぎず、厳しすぎず、調和が取れたバランス。

「勝てないと流れは変わらない。今度こそは勝ち点3を取る。
サポーターの皆さんもそれを待っている」
と守護神は、力強く語りました。

鯛めし.JPG

写真は愛媛FCスタジアムグルメから「鯛めし」ですicon:face_chomp

山崎雄樹




いいね! Check Clip to Evernote Yahoo!ブックマークに登録

大変なことになってしまった。

実況を終え、マイクのスイッチを切った瞬間、やり場のない気持ちに襲われました。

3対0というまさかの完敗を喫しました。

「相手より走れていない、戦えていない」
と副キャプテン4番DF廣井友信選手が振り返ったゲーム。

球際の勝負、運動量、気迫…
すべてにおいて、松本山雅FCに劣ったことで、
ロアッソは、
J2参入1年目のチームに3点を献上するという悪夢のような結果を、自ら招きました。

1失点目は、2度のヘデイングによる競り負け。
2失点目は、ゴール前の混戦で粘り負け。
3失点目は、集中力の欠如か、相手選手を完全にフリーに。

放送席のすぐ前の選手席では、
右膝を手術したばかりのキャプテン11番MF藤本主税選手が、
痛恨の2点目を決められた後、持っていた紙を叩きつけて悔しがっていました。

すべて現実です。

「メンタルまでは計れない」
試合後、高木琢也監督は嘆きました。

試合前日と前々日、練習後、取材した選手全員が
「目の前の相手を倒す」
「自分たちがどう戦うか」
「自分たちがやることをやる。決めるところで決める。
 体を張るところで体を張る」
「100%力を出さないと、慢心があればやられる」
「相手どうこうより、走って、戦って、自分たちのサッカーをやる」
と話し、油断や隙など、
それぞれの言葉からは感じられませんでした。

高木監督は、ハーフタイムに
ロアッソの監督に就任した3年間で、もっとも激しく選手を叱咤したといいます。

また、惨めな試合に「サポーターに謝りたい」と語りました。

そして、試合後、クラブハウスとして4月から利用している
県民総合運動公園のスポーツ交流館で
選手一人一人と、何ができなかったのか、なぜできなかったのか、
話し合いました。

さあ、どうする?

精神面は、一朝一夕には鍛えられません。

1試合1試合、1日1日、1分1分、1秒1秒を大切に、積み重ねこそが、心を磨きます。

夢や勇気を伝える職業「憧れのJリーガー」。

誰もがなれるものではないのだから。

山崎雄樹



いいね! Check Clip to Evernote Yahoo!ブックマークに登録

敗戦のなかでも熱くほとばしるものがありました。

前半15分、栃木に先制ゴールを許すと
27分には、ロアッソ9番FW崔根植選手が
相手DFに対し「乱暴な行為」をしたとして、レッドカードで一発退場、
早い時間から10人での戦いを強いられました。

しかし、
この劣勢から、決して、ゲームを捨てるようなことや、
ガタガタと崩れてしまうことはありませんでした。

4番DF廣井友信選手が
「前半は凌いで」と話した通り、追加点を許さず、
後半開始から、高木琢也監督は
13番MF大迫希選手に代えて3番DF高橋祐太郎選手を投入。

「相手DFがファイターだったのでファイターにはファイターを」
と、福岡大学時代にFWの経験がある高橋選手を
前線で起用するという采配を見せました。

「チャンスはくる。まずは守備で頑張って、前線で体を張って
サポートを待ってゴール前で勝負する」
と意を決した高橋選手は、味方選手との距離が遠いと
「皆、前へ来い!」
と呼びかけ、鼓舞、
前線で起点となるべく激しいプレーを見せました。

廣井選手も7番MF片山奨典選手も
「皆で、クン(崔)さんの分まで走ろうと話した」
と口を揃え、
片山選手は
「でも、自分たちに流れを引き寄せられなかったのが悔しい」
と唇を噛みました。

後半のシュート数は
栃木の8本に対してロアッソは9本と上回り、
ゴールに迫る勢いを見せました。

試合終盤の後半38分、コーナーキックから追加点を許し
22番DF吉井孝輔選手は
「我慢していただけにあの時間帯の失点はもったいなかった。
もっと集中するべきだった」
と反省しました。

しかし、その時間まで、およそ60分、耐えに耐え、
また、耐えるだけでなく、攻めの姿勢を失わなかった選手たちに
あの局面だけのプレーを責めることができるでしょうか。

指揮官は
「ネガティブなことだけではなく
 ポジティブなこともあったことを重要視したい」
と語りました。

試合前、
右膝関節骨軟骨損傷の手術を6日に終えたばかりの
キャプテン11番MF藤本主税選手が
埼玉県の病院から足をひきずりながらスタジアムを訪れました。

控室の前で、
ウォーミングアップを済ませたチームメイトを迎え
1人1人と、握手をし、肩を叩き、「がんばれよ」と声をかけました。

激励を受けた選手たちの笑顔は輝いていました。

この試合、キャプテンマークをつけた副キャプテン廣井選手は
「自分が一番辛いなかなのに、チームのことを思って会場まで来てくれた。
熱いものを感じた。主税さんの分まで頑張る」
と前を向きました。

私の目がジュンと、鼻がグシュッとなったのは
何も花粉症のせいだけではありません。

ホルモン焼.jpg

写真は栃木SCスタジアムグルメから「栃Sホルモン焼」ですicon:face_chomp

山崎雄樹



いいね! Check Clip to Evernote Yahoo!ブックマークに登録

「泥臭く勝てたと思う」
高木琢也監督が振り返りました。

2試合連続の3得点に今シーズン初の無失点。

スコアを見れば、完勝と言えそうなゲームでしたが、
しかし、内容は、五分五分と言うべきでしょう。

シュート数は9本対9本で同じ数、
コーナーキックは熊本の5本に対し岐阜は8、
フリーキックは熊本が13本、岐阜が23本。

大事な局面での集中力や粘りで、ロアッソが勝りました。

やや劣勢のなか迎えた前半33分のコーナーキック、
10番MF養父雄仁選手のキックから
3番DF高橋祐太郎選手のヘッド、
そのセカンドボールの反応した9番FW崔根植選手が左足のアウトサイドでシュート。

崔選手のロアッソ移籍後初ゴールで先制します。

指揮官は
「セットプレーにそれまでの流れは関係ない。
 そこで決められたのは大きいし、
 それまで流れがよかった相手にとってダメージも大きい」
とコーナーキックから挙げた先制点の価値の高さを語りました。

そして、後半2分、またもコーナーキック。
養父選手のキックに崔選手の高い打点のヘッド、
そのボールをゴールに背を向けていた
19番FW五領淳樹選手が頭ですらして
ゴールの枠内にボールを運び、2点目。

さらに、後半8分、
中盤でのセカンドボールの奪い合いに、五領選手と崔選手が連続して勝ち、
崔選手が相手DF裏のスペースに山なりのパスを送り、
14番FW武富孝介選手が走りこみます。

武富選手のプレスにより、短くなった相手DFのクリアボールを
五領選手がダイレクトで叩き込み3点目。

五領選手は、Jリーグ初ゴールだけでなく、この日2得点の活躍。

先週月曜日、「ニューヒーロー誕生の予感」と記しましたが、
完全にロアッソサポーターやファンを魅了する
「ニューヒーロー誕生の瞬間」でした。

さて、この試合を迎える前に
高木監督は
首位湘南ベルマーレを相手に打ち合いを演じ
3対3の引き分けに持ち込んだゲームを踏まえ
選手たちに
「強いボディコンタクトや激しくセカンドボールを奪いにいったことが
 (湘南戦の)いい攻守につながった。
 それをやらなければ、その先のパスワークもコンビネーションもない」
と戦うベースを伝えました。

確かに、先制ゴールも2点目も、
セカンドボールにいち早く反応したのは、ロアッソの選手たちでした。

さらに、3点目も、
中盤でのセカンドボールの奪い合いを制したこと、
相手DFに激しくプレスをかけたことが、ゴールにつながっています。

そして、忘れてはならないのが、前半36分のプレーです。

岐阜のコーナーキックからゴール前の大混戦というピンチを迎えました。

そこで18番GK南雄太選手が鋭い反応で、シュートを足でセーブ、
さらに、7番MF片山奨典選手は
相手FWとゴールライン前後で、ヘッドで競り合い、
ゴールラインを割るか、割らせないか、数十cmの攻防に勝ちました。

1対0でリードした場面、1対1の同点に追いつかせなかった大きなプレーです。

試合前、
「(ロアッソが自らボールを失っての)カウンター(攻撃)や
(相手の)クロスからの(ロアッソDFの対応が拙い)失点ばかりと言っても
 自分が止めないと。そろそろ仕事をしないと」
と話していた南選手、
今シーズン初の無失点に笑顔が弾けました。

自身、J1J2あわせて100試合完封という素晴らしい数字も加わりました。

この日から政令指定都市になった熊本市、
その中央区水前寺になる熊本市水前寺競技場でも桜が見頃を迎えています。

まさに、サクラサク。

その背景には、集中力や粘りといった泥臭さがありました。


熊本市水前寺競技場と桜.jpg

写真は熊本市水前寺競技場入口付近の桜ですicon:cherryblossom
試合前、この木の下でお弁当を食べましたicon:face_chomp

山崎雄樹




いいね! Check Clip to Evernote Yahoo!ブックマークに登録

試合前から吉兆がありました。

平年より2日遅く、きのう熊本の桜が開花しました。

J2で唯一開幕から4連勝で首位に立つ湘南に対し、
ハードな打ち合いを挑み、3対3の引き分けでした。

2シーズンぶりの3得点。

1点目は、4番DF廣井友信選手の6年目にしてのJリーグ初ゴール。
2点目は、今シーズン初スタメン13番MF大迫希選手の今シーズン初ゴール。
3点目は、14番FW武富孝介選手の今シーズン3ゴール目。

そして、攻撃に彩りを加えたのが
宮崎産業経営大学出身のルーキー19番FW五領淳樹選手です。

第3節の京都戦、途中出場でJリーグデビューを果たし、
今回のゲームがJリーグ初スタメンでした。

171cm63kgという小柄な体格ですが、
左ききでパスやドリブルなど多彩なテクニックを持っています。

五領選手をアミーゴス鹿児島というチームで小学生時代から指導する
スカパー!Jリーグ中継解説の池ノ上俊一さんも
「感覚は他の選手と違うものを持っていた」
と話します。

「緊張するタイプではないので、ピッチにいる誰よりも楽しもうと思っていた」
と話した五領選手。

前半12分、先制ゴールのシーン、
7番MF片山奨典選手からのロングボールを27番FWファビオ選手が頭で競り、
そのセカンドボールを
「誰よりも早く駆け付けたら先手を取れる」
と五領選手が胸でトラップ、
空中にあるボールをそのままアウトサイドで再びファビオ選手へ。
ファビオ選手のシュートからこぼれ球を廣井選手が叩き込みました。

また、前半25分には、右45°からドリブルで仕掛け、
左足でシュートを打つと見せかけてヒールで大迫選手にパス、
大迫選手のシュートをお膳立てしました。

さらに、前半34分、ロアッソが2点目を奪った場面。
右サイドで相手選手を十分引きつけておいて、10番MF養父雄仁選手にパス、
養父選手は大迫選手とのワンツーからクロスを入れ、
8番MF原田選手がつぶれ役となり、大迫選手のゴールにつなげました。

大きく目立つ場面だけでも3シーンで決定機を作り出しました。

「作り出す」というより「創り出す」といった方がいいのかもしれません。

それぞれの場面について
「胸トラップした瞬間にファビオが自分の視野に入った。
 (ファビオ選手が)フリーだったから、そこに通した」

「ディフェンスが2枚食いついてきたので
 そこで(大迫選手)自分の後に、いい動きで 入ってきてくれた。
 練習でも外を回るという形をやっていたので、
 回ってきてくれているという感覚を持ちながら、
 視野にも入ったのでヒールパスを出した」

「相手のディフェンスが自分がバックパスするのを狙っているように見えたので、
 まずターンして、前を向いて仕掛けようと思った。
 そこで(相手選手が)3枚ぐらい食いついてきたので
 フリーになっている(味方)選手がいると思った。
 顔を上げたときに養父さんが見えた」

とはっきりと、そして、実にわかりやすく、振り返ってくれました。

「見ている人も楽しいと思ってもらえるような選手になりたい」
と将来像を語りました。

今回の試合は後半25分、途中交代。

「90分フルに試合に出て得点を決めるという目標がはっきりできた。
 それにむかってしっかり練習していきたい」
と次節への決意を新たにしました。

熊本に桜が咲いた日、まさに、ニューヒーロー誕生の予感です。

山崎雄樹



いいね! Check Clip to Evernote Yahoo!ブックマークに登録

またしても、やるべきことをやらないと勝てないことを感じる試合でした。
それも、痛いほどに、痛すぎるほどに。

J2参入1年目の町田に、アウェイとは言え、敗れました。

試合後、高木琢也監督は
「いい形でボールを奪っても、ファーストボールをパスミスなどで奪われた。
奪ったボールを2本3本つなぐことで視野が広がり展開できたり、
まわりもサポートできたりする」
と語り、悔しさをにじませました。

前節の京都戦では、
セカンドボールを奪うこと、球際の強さ、攻守の切り替えの速さ、
ハードワークの必要性を感じさせられましたが、
今回は、「奪ったボールを最低3本は、丁寧につなぐ」
という指揮官が就任以来、語ってきたことが、ほとんどできませんでした。

私も、スタジアムでの取材から熊本に戻った後、
悔しさのあまり、試合の映像を見直し、その数を数えましたが、
相手のパスをカットし、攻撃に転じたものの、パスがつながらなかった回数は、
実に20回以上。
そのうち、「決定機につなげられたのに」と思う場面も10回ほどありました。

ボールを奪っても、攻撃につなげられない。
あるいは、チャンスを作っても先制点を奪えない。

攻めあぐねているうちに、町田に先制点を許しました。

野津田公園内にあり、町田の選手やファンやサポーターにとっての聖地「野津田」、
町田市立陸上競技場での初めての試合で勝ち点3を献上してしまいました。

開幕から3敗目。

どのゲームにもやはり潮目のようなものがあります。

第1節福岡戦、ミスからの2失点がなければ…
第3節京都戦、
1対0と1点リードされた場面から、チャンスをものにし、追いついていれば…
ミスからの追加点がなければ…
今節も、
前半9分、14番FW武富孝介選手のシュート、
前半12分、7番MF片山奨典選手のクロスに、
ゴール前で武富選手、22番MF吉井孝輔選手、
前半36分、相手パスをカットした20番FW白谷建人選手のシュート、
どこかの場面で、先制点を奪っていれば、主導権を握れていたはずです。

「たら」「れば」ばかりになりますが、
どのゲームにも勝敗を左右する分岐点となるシーンがあります。

それをものにできるか、できないか、されるか、されないか。

やるべきことをやれたか、やれなかったか。

今シーズンの始動日、1月16日、キャプテン11番FW藤本主税選手が
「当たり前のことを当たり前にやるのが、実は、一番難しい」
と話していたことを思い出します。

鶏もも肉のコンフィ.jpg

写真はFC町田ゼルビアスタジアムグルメから「鶏もも肉のコンフィ」ですicon:face_chomp

初めて訪れた「野津田」。
仮設メディアセンターに驚き、会場へのアクセスには苦労しましたicon:face_embarrassed

山崎雄樹



いいね! Check Clip to Evernote Yahoo!ブックマークに登録

「京都さんとは10回戦って1回勝てるかどうか。
それぐらいチーム力の差、個人の力の差があった。それを少しでも埋めていきたい」
と高木琢也監督は話しました。

2対0というスコアよりも、
シュート数は
京都の21本に対しロアッソは4本という数字が大きな差を浮き彫りにしています。

パスサッカーを志向する両チーム。

京都は、昨シーズン終盤の10試合で8勝と好成績を残し、
天皇杯全日本サッカー選手権では準優勝、
ロアッソの11番FW藤本主税主将が
「京都は出来上がっている。
1年このサッカーをやってきて、選手も入れ替わっていない」
と話す通り、
いわば「花を咲かせた」状態に達しています。

一方、ロアッソは
今シーズン「パスをつなぎ相手守備を崩し、点を取るサッカー」を掲げ、
始動からトレーニングを行い、
第1節、第2節とめざす形が垣間見え、「芽が出た」ところだと思います。

藤本選手が「完敗やったと思う」と語ったように、
これが現時点での力の差だと思います。

では、何が違い、何が足りないのか。

10番MF養父雄仁選手は
「京都の選手は運動量が多い。足が止まらない」
と話し、
藤本選手は
「攻撃ではどこでつなぐのか、どこでシンプルにプレーするのか。
でも、もっと差があったのは守備。
京都はボールに対して、アグレッシブにどんどん寄せてくる。切り替えも速い」
と悔しさをにじませました。

高木監督は、
就任以来、ゲームの主導権を握る基礎として
セカンドボールを奪うこと、球際の強さ、攻守の切り替えの速さ、
そして、ハードワークを、挙げてきました。

選手たちの言葉を総合すれば、
巧さだけではなく、
大事なベースの部分でも京都に圧倒されていたということでしょうか。

ただ、今回スカパー!Jリーグ中継の実況を担当された梶原誠アナウンサーから
「気迫とチームを支える好プレーに胸打たれました」という言葉をいただいた
18番GK南雄太選手のファインセーブ、
また、ウイングバックのポジジョンで奮闘した
7番MF片山奨典選手や22番MF吉井孝輔選手の激しい上下動や
体を張ったディフェンスは、きらりと光るプレーでした。

大きな何か創り上げていく過程は、決して楽なものではありません。

しかし、やりがいがあり、そこに挑む価値がある、
その道程は、本当の意味で「楽しい」ものと言えるのではないでしょうか。

IMG_4624.JPG

私自身、「VIVA!ROASSO RADIO」が再開し、
思いや声を取材し、伝えられる喜びをひしひしと感じながら、
ロアッソに向き合っています。

実りの秋を迎えるまで、ともに歩む覚悟はできています。


ネコのしっぽ.jpg

写真は京都サンガF.C.スタジアムグルメから
「焼きたてデニッシュバー ネコのしっぽ」ですicon:face_chomp

山崎雄樹



いいね! Check Clip to Evernote Yahoo!ブックマークに登録

質の高さを感じる2ゴールでした。

KKWINGでのホーム開幕戦で
ガイナーレ鳥取に勝ち、今シーズン初勝利を挙げました。

前半は、
エンドが風下だった影響やガイナーレ鳥取の積極的なプレスに苦しみ、
「らしさ」を発揮することができなかったロアッソ。

しかし、14番FW武富孝介選手が
「前半の悪いところは明確だった。
 監督、キャプテン含めて、皆で同じ方向をむいて入った」
と話す通り、
ハーフタイムに冷静に問題点を整理し、臨んだ後半、流れをつかみました。

開始早々、
左サイドで10番MF養父雄仁選手からのスルーパスを
9番FW崔根植(チェ・クンシク)選手がスルーして、
相手DF裏のスペースに抜け出した14番FW武富孝介選手が、
角度のないところから右のサイドネットにシュートを突き刺し、同点。

さらに、後半7分、
相手DFにプレスをかけてボールを奪った武富選手が
右の崔選手にボールを懸命に出し、
崔選手が柔らかなパスを、左45°に走りこんだ11番FW藤本主税選手に送り、
これを藤本選手が冷静に決めて逆転に成功しました。

キャプテンのロアッソ移籍後初ゴール、3年ぶりのJリーグゴール、
披露されたのは、中学、高校時代を徳島で過ごした
藤本選手のトレードマーク「阿波踊り」、
KKWINGのボルテージは最高潮に達しました。

まず、同点ゴールの場面。
崔選手は、
「武富選手が走り込むのが見えていた」
と語り、養父選手のパスをスルーしたことで、決定機を作りました。

そして、逆転ゴールのシーン。
「パスがあまりにもよかったから トラップするのに緊張した」
と話す藤本選手へのラストパスを出したのも崔選手。

逆サイドに走り込む藤本選手を、
見る視野の広さ、感じる感覚の鋭さを感じさせました。

今シーズン、同じJ2の栃木SCから移籍した崔選手。

肩の脱臼の手術の影響で、
チームの始動日から、別メニューでリハビリを行う日々が続いていました。

全体練習に完全に合流し、
練習試合に出場することができるようになって、まだ一か月足らず。

本人のフィジカルコンディション、
チームメイトとの連携も、万全とは言えませんでした。

それでも、高木琢也監督は
「ゴール前で足を振れる。点を取るポジションに入れる、シュートを打てる」
と期待を込め、崔選手をスタメンで起用しました。

前半、放ったシュートはジャストミートできず、クロスに反応できず、
という不本意なプレーもありましたが、
後半、自らのシュートではなく、
コンビネーションプレーとパスでチームメイトのゴールを演出し、
采配的中と言える活躍を見せました。

また、スカパー!Jリーグ中継解説の池ノ上俊一さんが
「トラップが素晴らしかった」
と語り、
高木監督が
「ボールコントロールがさすがだった」
とたたえた藤本選手のゴール前でのプレー。

また、指揮官は「あれがJ1レベルだよ」と語りました。

この日の入場者数は、5817人と
ホーム開幕戦としては、やや寂しい数字でした。

今年のロアッソ、高質なプレーが随所に見られます。

ぜひ、多くの方に、そのプレーを堪能していただければと思います。


山崎雄樹



いいね! Check Clip to Evernote Yahoo!ブックマークに登録

自信と勇気を垣間見ました。

今シーズン
「パスをつなぎ相手守備を崩し点を取る」サッカーをめざすロアッソですが、
高木琢也監督が
「前半の20分、25分までの時間帯だけ
 ホームのアビスパさんのプレッシャーがあって」
と話した通り、
前半、なかなか自分たちのいい形でボールを保持することができず、逆に2失点。

ただ、そのなかでも2回ほど決定機を迎えたのも事実で
「前半まったくゼロではなくて、
 45分のなかの1回、2回しかできなくても、それが自信となって後半につながった」
と高木監督は語ります。

その2回の決定機に
14番FW武富孝介選手、27番FWファビオ選手が
ゴール前でシュートを放つことができませんでした。

「前半は、自分もファビオもゴール前で、もたもたしてしまった。
 思い切ってシュートを打った方がよかった」
と振り返る武富選手。

しかし、後半11分、自陣からパスをつないで
ファビオ選手が右サイドを突破してクロス、
ニアーサイドに11番FW藤本主税選手が走りこみ
相手DFを引きつけてスペースを作ると、
ファーサイドに武富選手が飛び込んでシュート。

今シーズンめざす形で1点を返します。

さらに、攻勢に出るロアッソは、
その5分後、
右サイドバック25番DF西森正明選手に代えて20番FW白谷建人選手を投入。
フォーメーションも
DF4-MF3-FW2-FW1から3-4-2-1に変更します。

この場面、DFが3人の3バックにするのであれば
6番DF福王忠世選手を投入し、
3番高橋祐太郎選手、4番廣井友信選手と
最終ラインを構成するということが、まず考えられましたが、
中盤の8番MF原田拓選手を最終ラインの真ん中に移行させ、
DFに代えてFWを送り込むという驚く采配を指揮官は振るいました。

高木琢也監督は
「守備の選手を入れるよりも、
 攻撃の選手を入れる方が、『点を取りに行くんだ』というイメージが強く、
 あのタイミングしかなかった。
 得点した流れと同時に交代とフォーメーション変更で
 勢いよく追加点を取りに行きたかった」
と、試合後、その狙いを語りました。

私も、メインスタンドの記者席で取材をしていて、
思わず、隣の席のディレクターに「しびれる采配だね」と語りかけました。

「バトルオブ九州」という熱い舞台で
今シーズン攻撃的なサッカーを志向する
ロアッソの開幕にふさわしい勇気あふれる采配でした。

その後、ロアッソは、
7番DF片山奨典選手や白谷選手のシュート、
原田選手のフリーキックなどで、ゴールに迫りました。

「負けてよかったということは間違いなく我々の世界にはない。
 しかし、リーグ戦という長いスパンで考えたときに
 後半、修正できたことは非常によかった。選手に感謝したい」
と話す高木監督。

後半の攻勢を生んだのは自信と勇気にほかなりません。

博多もつ丼.jpg

写真はアビスパ福岡スタジアムグルメから「博多もつ丼」ですicon:face_chomp

山崎雄樹



いいね! Check Clip to Evernote Yahoo!ブックマークに登録

いよいよ2012年のJリーグが、3月4日(日)J2から開幕します。

Jリーグ参入5年目、J1昇格をめざすロアッソ熊本、
戦いの幕開けまであと6日です。

開幕戦は
アウェイ福岡レベルファイブスタジアムでのアビスパ福岡戦、
キックオフは午後3時です。

1月16日、チームの始動日。

指揮を執って3年目のシーズンを迎える高木琢也監督は

「明るくふるまうこと」
「悪口、陰口を言わない」
「コミュニケーションをとる」
「ネガティブな言葉、否定語を使わない」

ということを選手たちに伝えました。

そこから1ヶ月半、明るい空気で、
それでいて、メリハリが効いたなか、トレーニングに励んできました。

今シーズン、ロアッソがめざすのは
「パスをつなぎ、相手守備を崩し、ゴールを奪うサッカー」です。

高木監督が
さまざまな試合のパスの成功率を比較したデータを基に
「選手同士の距離が近いほど、パスの成功率が高い」こと
「ロングパスよりショートパスの方が成功率が高い」ことを導き出し、
去年J2でもっとも少なかった得点力向上のために
このスタイルを追求することになりました。

サッカー選手にとって
ボールを保持し、攻撃を組み立てることが
これほどまでに充実した気持ちを抱かせるのか…と思うほど、
取材で、選手たちからは
「楽しい」「やりがいがある」という声がきかれました。

やはり、自分たちが主導権を握り、能動的に、
考え、動き、プレーを作り上げていくことは、創造的で楽しいものなのでしょう。

サッカーだけ、スポーツだけに限ったことではありません。

クリエイティブな作業では、
ワクワク、ドキドキする気持ちが生まれ、楽しいものです。

ただ、その一方で、
高木監督は
いわゆる「パスサッカー」について「壊れやすいもの」と表現します。

選手同士の距離、パスの出し手と受け手の呼吸が重要になり、
パスコースをつくるためには、フリーランニングが必要となり、
決定機を生みだすためには、
コンビネーションや出し手と受け手以外の3人目の動きも必要となります。

何か、ひとつの作業を怠れば、たちまちプレーが成立しなくなります。

創造的、かつ壊れやすいものを見つめながらチームの姿を、お伝えしていく1年、
私の気持ちも引き締まってきました。

RKKでも、ロアッソ応援番組
ラジオ「VIVA!ROASSO RADIO」が3月5日(月)午後9時から、
テレビ「roasso magazine」が3月2日(金)深夜0時15分から
再スタートします。

どうぞ!よろしくお願い致します。


山崎雄樹



いいね! Check Clip to Evernote Yahoo!ブックマークに登録

Jリーグの2011シーズンが終わって10日が経ちました。
ロアッソ熊本の全体練習も終わり、
自主トレーニングを行う選手やオフに入った選手などさまざまです。

また、きょうは、
日本プロサッカー選手会による「2011 JPFAトライアウト」が行われ、
ロアッソを契約満了で退団する
10番FW松橋章太選手や11番FW宇留野純選手らが参加して、
現役選手生活続行への道を探し求めています。

新しい活躍の舞台をつかみとることを願ってやみません。

さて、私もシーズンオフとはいきません。

年末に放送する特別番組の取材・編集です。

まず

「第2回ロアッソ熊本CUPチャリティゴルフ大会」

12月29日(木)午後11時45分から放送

12月7日(水)に
くまもと阿蘇カントリークラブ湯の谷コースで行われたチャリティゴルフ大会。

ロアッソからは
池谷友良総監督・GM、高木琢也監督、
清川浩行ヘッドコーチ、加藤竜二GKコーチ、森川拓巳コーチ、
18番GK南雄太選手、6番DF福王忠世選手らが参加。

珍プレー、好プレーなど、普段の試合や練習では見られない表情は必見です。

そして、毎年恒例

「狙え1J1〜roasso kumamoto 2011〜」

12月31日(土)午後5時から放送

今シーズン11位でフィニッシュ。
J2優勝、J1昇格という大きな目標を達成できず、苦悩のシーズンを送ったロアッソ。

しかし、そのなかでも
9番FW長沢駿選手、13番MF大迫希選手、14番MF武富孝介選手ら
若手選手が成長、キラリと光るプレーを見せました。

選手たちの証言で詳細にゲームやプレーを振り返り、
2011シーズンの課題と収穫に迫ります。

どうぞ御覧下さい。

山崎雄樹



いいね! Check Clip to Evernote Yahoo!ブックマークに登録

高木琢也監督は
最終戦にして、試合開始時からは初めてとなる
3‐4‐3(DF‐MF‐FW)のフォーメーションを採用しました。

狙いについて
「惰性で戦ってはならない。選手たちに危機感を持たせること。
 とにかく勝つための3‐4‐3」
と指揮官は語り、
24番筑城和人選手は
「楽しかった」
と話し、新鮮な気持ちでプレーできたことを感じさせました。

内容も充実していました。

7番片山奨典選手と15番市村篤司選手の両ウイングバックが
鳥栖のサイドハーフ
10番金民友選手と25番早坂良太選手を自由にさせず、
また、16番矢野大輔選手、24番筑城和人選手、28番菅沼駿哉選手の
センターバック陣も
J2得点王9番FW豊田陽平選手に粘り強く対応し、前半は無失点。

攻撃面でも
前半19分、13番MF大迫希選手の先制ゴール、
後半25分、
コーナーキックから矢野選手のヘディングでの勝ち越しゴールと、
常にロアッソが先手を取りました。

しかし、鳥栖もさすが昇格チーム。
後半11分、31分と2度の同点ゴールを許します。

サガン鳥栖との熱い「バトルオブ九州」に引き分け、
今シーズンを締めくくったロアッソ。

成績は13勝12引き分け13敗、勝ち点51で11位でした。

好ゲームの後ですが、
今シーズン、
Jリーグ初ゴールを含む5ゴールをマークした13番FW大迫希選手も
「チームとしての目標を達成できなかった。 自分ももっと点を取れた」、
2年連続全試合フル出場を果たしたキャプテン18番GK南雄太選手も
「うまくチームをまとめられなかった」、
目標に掲げたJ1昇格を果たせなかった悔しさをにじませました。

取材を終え、スタジアムを出たところで鳥栖の松本育夫前監督にお会いしました。

鳥栖のファンやサポーターに
「松本監督」「松本監督」と今でも慕われ、記念撮影をお願いされていました。

経営難に直面し、どん底だったクラブ、
年間3勝しかできなかったチームを、その情熱で立て直しました。

現場の指揮を執ると同時に、自らスポンサーを探し回ったこともありました。

「チームはクラブが作るもの」
と話す松本育夫さん。

クラブ創設15年、J2参入13年で鳥栖が達成した悲願。

一方、ロアッソは、来シーズンにむけて
高木監督が
「来シーズンのことは話せない」
と口にする通り、その続投も決まっていない状況です。

監督の続投、戦力の補強、その編成予算を充実させるためのスポンサー獲得など
クラブ力の向上が求められています。

「チームはクラブが作るもの」

J1昇格の喜びに満ちた幸せな空間のなかで大事な言葉をいただきました。

山崎雄樹



いいね! Check Clip to Evernote Yahoo!ブックマークに登録

このゲームまで4連敗中のロアッソ、
高木琢也監督は
「背水の陣」という言葉を選手たちに伝え、
「逃げることはできない。戦って勝つしかない。
 あのとき、こうすればよかったという言い訳はまったく効かない。
 とにかく前を向いてやることをやろう。
 皆がひとつの戦場に立っている。1人として外れている者はいない」
と語りかけました。

さらに、たくさんのファンやサポーターの応援風景や
その表情をとらえた写真を映像で見せ、
「こんな最高の舞台で試合ができるなんて幸せなことだ」
と呼びかけ、ホーム最終戦の勝利を誓い合いました。

1対0で、5試合ぶりの勝利でホーム最終戦を飾りました。

前半13分、左サイドで
23番MF根占真伍選手からのパスを7番DF片山奨典選手がスルーし、
相手DF裏のスペースに抜け出した14番FW武富孝介選手が、突破からクロス。

ゴール前で9番FW長沢駿選手が1トラップ後、押し込んで先制。

6試合ぶりスタメンとなった長沢選手は、
17試合ぶりのゴールに喜びを爆発させました。

そして、
そのゴールに至るには、
パス、スルー、ドリブル突破、クロスという質の高いプレーがあり、
今シーズン、
日々のトレーニングで取り組んできた成果が垣間見えました。

守っては、
16番DF矢野大輔選手と28番DF菅沼駿哉選手が
岡山10番FWチアゴ選手を封じ、無失点。

菅沼選手が、
ロアッソ移籍後、初めて試合に出たのは
8月6日、アウェイ岡山・Kankoスタジアムで行われた第3節・ファジアーノ岡山戦。

ロアッソは4対0で大敗を喫し、
菅沼選手は
「僕は助っ人でこのチームに来たのにこんなプレーでは駄目」
と悔しがりました。

迎えた今回のゲーム、
「あのゲームでチアゴを抑えられなかったことで
 今シーズンのリズムが悪くなってしまった。
 岡山には借りがある。何が何でもチアゴを抑える」
という強い意気込みで臨みました。

そして、後半29分、
ゲーム前日に、今シーズン限りでの契約満了が発表された
5番MFエジミウソン選手が
22番MF吉井孝輔選手に代わってピッチに。

右サイドハーフでの途中出場に
果敢なドリブル突破を2回、
あとは相手のチャンスの芽を摘む「バイタルエリアの門番」らしく、
ペナルティエリア前でのクリアを見せました。

大分でトータル6シーズン、神戸で1シーズンと
日本でのプレー経験が長いエジミウソン選手。

指揮官も「人格者」と高く評価するその人間性。

決して自分本位な外国籍助っ人選手ではなく、
「日本のわび・さび」を深く理解しているかのように感じさせる、
チームワークを大切にするプレーヤーです。

チームが不調なときには
自らの呼びかけで、選手同士のミーティングを行い、
意見をぶつけ合うことを促しました。

逆に、ゲーム中、
自分が出したバックパスを相手FWに狙われ、
18番GK南雄太選手が、そのFWと交錯し、
負傷しそうなシーンを招いてしまったときには、ベンチで全員に謝罪しました。

「私がベテランだからと言って教える側だけではなく
 私が学ぶことも多かった。有意義な1年間だった。
 選手1人1人が、自分のプレースタイルを持っているが、
 チームに入る以上は
 チームが求めるプレースタイルや戦術の理解を兼ね備える必要があると思う。
 私は、それに適応しようとした」
とエジミウソン選手は語ります。

ホーム最終戦で見せたドリブル突破も
「ホームでの最後の雄姿」という特別な感情もあったかもしれませんが、
まず、右サイドハーフという与えられたポジションに
求められるプレーのひとつでした。

「自信を持って言えることは
 常にベストを尽くしてプレーし、悔いはないということ」

私と同い年、本当に退団が惜しまれます。

試合後は、
「2011ありがとうセレモニー」と題したセレモニーが行われ、
ロアッソの運営会社アスリートクラブ熊本の
岡英生社長、高木琢也監督、南雄太主将が挨拶。

ゴール裏のファンやサポーターからは
「これでいいのか?熊本」という大きな文字が掲げられました。

クラブ、チーム、そして、サポーター自身にむけられたものだそうです。

記者会見で
「来シーズンにむけて」という質問を受けた高木監督は
「来シーズンに関しては僕は何も言えない。
 クラブにきいていただければと思う」
と答え、
と去就が決まっていないことを感じさせました。

この2年、身近なところで高木監督を取材させていただき、
その姿勢や哲学、言葉や感情に触れてきました。

私は、高木体制3年目こそが勝負の年だと思っています。

山崎雄樹



いいね! Check Clip to Evernote Yahoo!ブックマークに登録

寒さがより一層身にしみるあまりにも辛い4連敗。

 

前節ギラヴァンツ北九州とのバトルオブ九州に敗れた後、

「選手たちが立ち直り、自立してプレーすることが任務」と話した高木琢也監督は

今回の試合後、意外にも

「選手は最後まで頑張ってくれた」

「選手は勝つことに対して前向きにプレーしてくれた」

と語りました。

 

確かに、中盤での球際の強さ、セカンドボールの奪取という点では、

横浜FCに勝り、

「相手ボランチ(17番寺田紳一選手・23番佐藤謙介選手)に仕事をさせない」

という狙いは、ほぼ達成されていたのかもしれません。

 

ただ、ワンシーン、前半33分の失点の場面を除いては。

 

寺田選手のパスに飛び出した25番FW藤田祥史選手に対し、

18試合ぶりのスタメンとなった16番DF矢野大輔選手と

2番DFチョソンジン選手の連携不足もあり失点。

 

本当に悔やまれるシーンでした。

 

一方、攻撃では、

ボールを奪ってからのパスの正確性を欠いたり、

出し手と受け手のポジショニングが悪かったり、

ゴールの可能性がもっとも高いプレーを選択できなかったり、課題が残りました。

 

ゴールに「沸く」、まさしく熱く「沸く」シーンに欠けたことが、

より寒さを感じさせたのかもしれません。

22番MF吉井孝輔選手は「もっと強くならないと」と絞り出すように語りました。

 

次節は、ホーム最終戦。

今シーズン、チームの中心として戦ってきた2人の言葉を記します。

熱い戦いを期待します。

 

キャプテン18番GK南雄太選手

「どんな内容でもいいから勝って、

 サポーターの皆さんと一緒に喜ぶことができるようにしたい。

 今年1年、なかなかうまくいかないことの方が多かった。

 サポーターの皆さんは、ずっと支えてくれたので、恩返しする意味でも

 最後は、なんとか勝って終われるようにしたい」

 

5番MFエジミウソン選手

「我々はサポーターに対して借りがある。サポーターに勝利をみせないといけない。

  サポーターの前で、皆で努力して、勝てるように頑張る」

 

IMG_4271.JPG

 写真は同じ三重県出身「Jリーグ特命PR部女子マネージャー」足立梨花さんとicon:sparkling

 

山崎雄樹 



いいね! Check Clip to Evernote Yahoo!ブックマークに登録

高木琢也監督44歳の誕生日にJ1昇格の可能性が消滅―
それもギラヴァンツ北九州とのバトルオブ九州で―

あまりにも歯がゆく、そして、悔しい一日になってしまいました。

「シュートにいこうとしなかったことが腹立たしい」
「選手たちが100%出し切ったのかどうかわからない」
「叩きのめされた気分」
とこれまでの記者会見ではきいたことがないほど
無念さがにじむ言葉を指揮官が並べました。

後半11分、
北九州のPKをキャプテン18番GK南雄太選手が止めて、
流れを得たかと思われたロアッソですが、
31分と45分に、北九州19番FW林祐征選手に決められ、2対0で敗れました。

ファンやサポーターの声のなかには、怒号交じりのものや
「もっと強かったじゃない、前は!」という悲痛な叫びもありました。

強さにつながる闘う姿勢が足りないと受け取られても仕方のないゲームでした。

「球際のところでネガティブになっていた」と指揮官は語り、
南選手は「もっとファイトしないといけなかった」と話したように、
北九州のハードなプレーに対し、圧力や迫力に欠けました。

あるCK時のペナルティエリア内での北九州の荒いファウルを見逃したとして
クラブは、
Jリーグに文書と映像を提出し異議を申し出る方針を、試合後、示していましたが、
ならば、「同じファウルをやり返せ」とは言いません。
ゴール前に気迫十分で飛び込み、
ゴールを奪おうとするプレーを見せて欲しかったと思います。

若さとか未熟さとは関係なく闘うことはできるはずです。

確かに、「闘おうとしていない」選手は誰もいないでしょう。

しかし、ファンやサポーターに、それが伝わらなければ何の意味もありません。

それだけの大きな影響力を持った「プロ」サッカー選手、Jリーガーなのだから。

「残り3試合、(J1昇格という)目標はなくなってしまったが、
選手たちが立ち直り、自立できるか、それが彼らの使命。
選手にかけてみようと思う」
と高木監督は話します。

きっと使命を帯びた男たちの姿は美しいはずです。

私も、変わらない姿勢で、実況や取材に当たります。

バトルオブ九州弁当.jpg

写真はギラヴァンツ北九州スタジアムグルメから
「バトルオブ九州弁当」ですicon:face_chomp

山崎雄樹



いいね! Check Clip to Evernote Yahoo!ブックマークに登録

「自滅、ボールを持ったときにバタバタしすぎ」
と試合後、高木琢也監督が、厳しい口調で語り、悔しさをあらわにしました。
私が話した
「前半30分までは完璧でしたが」というゲームの感想に対しての言葉です。

ここ数試合、続けてきた4−3−3のフォーメーションから、
ひさしぶりに4−4−2、中盤をダイヤモンドのフォーメーションで臨んだロアッソ。
京都の15番中山選手、20番工藤選手という両サイドハーフに、
ロアッソは、22番MF吉井孝輔選手、23番MF根占真伍選手を対面でぶつけ、
自由にさせず、ゲームまで4連勝中と好調、京都の「パスサッカー」を 
「プレッシングサッカー」で封じようとしました。

先制ゴールは、前半11分、
吉井選手が前線へのフリーランニングで作ったスペースで
15番DF市村篤司選手がパスを受け、市村選手からのパスを
14番FW武富孝介選手が一度スルー、
27番FWファビオが落としたボールを、
武富選手が、相手DF裏のスペースに走り込んだ13番FW大迫希選手へ、
大迫選手がゴール右隅へ、ループシュートで流し込みました。

ゴール直後に指揮官が見せた、喜びを噛みしめるようなガッツポーズは、
若い選手たちに、基本的な動きから地道に攻撃時の動きを、
トレーニングで伝えてきた成果が垣間見えたからでしょう。

しかし、前半37分、後半8分、
京都9番FWドゥトラ選手に同点、逆転ゴールを許し、
今シーズン初の逆転負け。

ゲーム序盤から、
いわゆる「飛ばしすぎ」たプレーで、後半、運動量が落ちたのでしょうか。
いえ、冒頭に記した高木監督の言葉通り、
1点リードしながらも、
自分たちがボールを奪ったとき、攻め急ぎ、ボールを失ったり、
ミスでボールを奪われたり、自ら消耗するような形で流れを失っていきました。
前節、札幌戦に続くゲームメイクの拙さが浮き彫りになってしまいました。


吉井選手は
「いい流れが続いていたから、つい攻め急いでしまった」と悔やみ、
根占選手は
「もっとボールを保持する時間を長くするべきだった。
自分たちがボールを持っていれば、休むこともできるし、
相手から攻められることもない」
と反省を口にしました。

高木監督は
「かわせる、いなせる、止められる、パスを出せる、タメを作れれば、
もっといい攻撃ができたはず」
と課題を語りました。

今節も、また、J1昇格のために、必要なことが見えたゲームでした。

山崎雄樹



いいね! Check Clip to Evernote Yahoo!ブックマークに登録

「札幌さんが試合巧者だった」
試合後の記者会見での高木琢也監督の言葉です。

ロアッソは、
序盤から23試合ぶりのスタメンとなった30番FW仲間隼斗選手、
13番FW大迫希選手、14番FW武富孝介選手が、
懸命に相手GKやDFにプレスをかけますが、なかなかボールを奪えない、
あるいは、奪ってもパスをつなげませんでした。

高木監督が「立ち上がりの入りが悪かった」と話した前半13分、
ロアッソのCKからカウンターの流れで
4番MF河合竜二選手に豪快なミドルシュートを叩き込まれて先制を許しました。

ハーフタイム、指揮官からの指示は
「後半はゲームの入りをよくすること。頭から100%で」。

後半9分と16分に、22番MF吉井孝輔選手を起点にチャンスを作りますが、
ゴールネットを揺らせず、同点に追いつくことができません。

すると、25分、札幌は、ロアッソの隙を突く素早いリスタートから2点目。
アシストは、熊本出身7番DF高木純平選手。

3点目は、後半アディショナルタイム、
ロアッソが点を取るために攻め、前がかりになっているところから、
札幌の攻撃を受けます。
ゴールを決めたのは、ルーテル学院高校出身の17番MF岡本賢明選手。

終わってみれば、3対0というゲームでした。

先制点や、チャンスを生かせず同点に追いつけなかったこと、2点目の失い方など、
多くの分岐点があり、そこで、すべて札幌に流れが行きました。
これが「勝負のあや」でしょう。

吉井選手は
「ただがむしゃらに頑張るだけではなく、札幌の河合さんのように、
考えてプレーできるようにならないと」
と課題を語りました。

また、指揮官は、記者会見で
「札幌さんはJ1昇格という目標にむかって頑張っていただきたい」
と、スポーツマンシップを重んじる高木監督らしくエールを送りました。

しかし、それは、同時にロアッソのJ1昇格が絶望的になったことを表しています。

そして、会見が終わった後、
「(自らが監督をつとめ2006年J1昇格に導いた)横浜FCのときは
 きょうの札幌みたいな試合が多かった。
 きょうは本当に悔しい」とつぶやきました。

北の大地の寒さが身にしみました。

あらためて、
J1昇格のために、本当に必要なことが見えた1年だなと思っています。

いかめし.jpg

写真はコンサドーレ札幌スタジアムグルメから「いかめし」ですicon:face_chomp

山崎雄樹



いいね! Check Clip to Evernote Yahoo!ブックマークに登録

「惨敗だった」
と1対0という最少差のスコアにもかかわらず、相手選手が嘆いたほど、
ロアッソのプレスが機能し、鳥取の攻撃を封じ込めた試合でした。

高木琢也監督の綿密なスカウティングに基づいた作戦を
選手たちが忠実に実行しました。

そして、後半8分、
13番FW大迫希選手が、
ゴールまでおよそ30mの距離から決めた圧巻のドライブシュート。

高木監督は
「本人が相手GKの位置を見て打ったのであれば評価できる」
と試合後の記者会見で話し、
その直後の取材で、大迫選手は
「ボールも見ていたので、完全に見えていたわけではないが、
 GKが飛び出していたのは、視界に入っていたし、感覚でわかっていた」
ときっぱり語りました。

しかし、あのスーパーゴールでも、
大迫選手本人、チームメイトの喜びも、意外なほど静かなものでした。

10月10日に行われた天皇杯全日本サッカー選手権2回戦、
ロアッソは、同じとりぎんバードスタジアムで、鳥取に3対0で敗れました。
先制ゴールを挙げた9番FWハメド選手は、
なぜか、ゴール裏、すぐに目の前にいたロアッソのサポーターにむかって
腕をクロスさせるパフォーマンス。
ロアッソの5番MFエジミウソン選手は
「こっちは俺たちのサポーターだ。お前たちのサポーターはむこうだろう」
と言わんばかりに、ハメド選手にアピール、
主審からも、ハメド選手に警告(イエローカード)が与えられました。

今回の試合前、指揮官は
「あのシーンは許せない。サポーターまでが侮辱されたんだ。
 後半、相手サポーターの目の前で、ゴールに突き刺してやれ。
 サポーターのために、絶対、勝つぞ」
と選手たちを鼓舞したのです。

サポーターも、また、10人余りと少ないものの
試合前、コールリーダーが
「声が小さい!これでは選手に届かない」と何度も何度もコールを繰り返し、
声を枯らしました。繰り返すたびに大きくなっていった声が、
選手を後押したはずです。

試合後、高木監督は、
「本当に、きょうは、サポーターのために勝ちたかったんだよ」
とその思いを口にしました。

そして、ミーティングで、選手たちの心に火がついた後、
こう付け加えました。

「ゴールを決めても、相手を侮辱するようなことだけは、絶対するな。
 我々は、そんな野蛮なチームではない」。
長いものおやき.jpg

写真はガイナーレ鳥取スタジアムグルメから「長いものおやき」ですicon:face_chomp

山崎雄樹



いいね! Check Clip to Evernote Yahoo!ブックマークに登録

「(悪い流れだった)前半、1点しか取られなかった。まだまだ勝機はある。
 目の色を変えて戦おう。絶対、勝つぞ!」
ハーフタイムに、高木琢也監督は、選手たちに呼びかけました。

今シーズン2回目の逆転勝利。

試合前、鮮やかな赤と白のコレオグラフィーで
選手たちを後押ししたゴール裏の観客席は
試合後、
ファンやサポーターがタオルマフラーを打ち振る歓喜の空間へと変わりました。

前半は、5試合負けなしの水戸の勢いに押され、31分に先制を許し、
シュート数もロアッソが4本、水戸が7本という厳しい展開。

指揮官は
後半開始時、5番MFエジミウソン選手から8番MF原田拓選手、
19分、11番FW宇留野純選手から32番FWソンイニョン選手、
32分、25番MF西森正明選手から23番MF根占真伍選手と
選手交代を行い、
また、4-3-3から3-3-3-1へフォーメーション変更も施し、
流れを手繰り寄せました。
そして、
「後半、ギアを入れてくれた」と選手たちについて語った通り、
メンタル面の修正にも成功しました。

33分、
原田選手の長いパスを受けたソン選手がクロスを入れ、
27番ファビオ選手が
相手DFと競り合いながら、わずかにわずかに先にボールに触れ、
ゴールネットを揺らし、同点。

さらに、39分、4番DF廣井選手がパスをカットすると
再び、ソン選手がドリブルでボールを運び、マイナスの角度で中央へパス。
完璧なタイミングで走りこんだ根占選手が
鮮やかなミドルシュートを叩き込み、逆転。

第31節愛媛戦では追加点が奪えず、引き分け、
第6節栃木戦では同点ゴールを挙げられず、敗れ、
ここ2試合「近くて遠い」あと1点に泣いてきたロアッソ。

高木監督は
「何度かゴール前を横切ってしまうボールがあった。
 体のどこでもいいから当てるぐらいの気持ちで飛び込んで欲しい」
とゴール前に勇気を持って飛び込んでいく姿勢、気迫が不足していることを指摘。

同点ゴールを挙げたファビオ選手は
「とにかくシュートを打とう、何とか触ろうとした。
 あのタイミングであの場所にしたことを神に感謝」
と語りましたが、
ゴール前に飛び込んで行ったからこそ生まれたゴールです。

スタジアムの空気が変わった一発に
「我々にとって希望のゴールだった」
と胸を張りました。

怪我から復帰し、
6試合ぶりのメンバー入り、8試合ぶりの出場となった根占選手は
「いいプレーをしないとポジジョンを取れない」
と気持ちを奮い立たせピッチに立ちました。

エジミウソン選手、原田選手、22番吉井孝輔選手、
そして、根占選手とボランチをつとめる4人全員が
故障、あるいは、故障から復帰したばかりと満身創痍。

それでも、根占選手は
「総力戦。誰が出ても勝つプレーを」
ときっぱりと語りました。

そして、ハーフタイムに、選手たちを鼓舞した指揮官は
鳥取、札幌と続く2連戦、
「勝ち点6を取りたい」と力強く、締めました。

山崎雄樹



いいね! Check Clip to Evernote Yahoo!ブックマークに登録

「セカンドボールを奪うこと・球際の強さ・ハードワーク」

高木琢也監督が就任当初から語る「試合の主導権を握るポイント」です。

まさしく、そこで明暗が分かれたゲームでした。

勝ち点43で6位の栃木と勝ち点41で10位のロアッソ、
J1昇格へ最後の望みをかけた一戦と位置づけて、中継を進めました。

スカパー!Jリーグ中継解説の池ノ上俊一さんも、
試合開始早々
「セカンドボールをどちらが取れるかが勝負のポイント」
と話されました。

残念ながら
試合後の会見で指揮官が
「セカンドボールの勝敗如何で流れが変わるようなゲームの展開で
ファーストハーフ(前半)は、腰の抜けたプレーが多かった」
と語ったように、
中盤でのセカンドボールの支配、球際の強さでは、栃木が上回りました。

ただ、ロアッソが弱かったというより、栃木が強かった。

ホーム3連敗を含む4連敗、8試合勝ちなしという栃木。
松田監督がミーティングで「執念」という言葉を何度も使い、
大津高校出身の主将・落合正幸選手が10試合ぶりにピッチに立つなど、
この一戦にかける思いは相当なものがありました。

それは、昨シーズン、
ロアッソが、シーズン初の連敗を喫し、迎えた第29節、
懸命に戦い、アビスパ福岡に勝利したゲームのようでした。

15番DF市村篤司選手は
「結局、前半、セカンドボールを奪えなかったことが勝敗につながってしまった。
今までは、必死に球際に強く行こう、セカンドボールを拾おうとしていたからこそ、
自分たちのところにボールが転がってきていた。
それが当たり前にできるようにならないと…」
と悔みました。

あすは、若い選手の成長でここ5試合負けなしと好調の水戸が相手。

「セカンドボールを奪うこと・球際の強さ・ハードワーク」が求められることは
言うまでもありません。

山崎雄樹




いいね! Check Clip to Evernote Yahoo!ブックマークに登録

1対1の引き分け。

「追加点を取れていれば…」
多くの選手が口を揃えて言いました。

後半7分、8番DF原田拓選手の直接FKで先制。
その後、14分には、14番FW武富孝介選手がドリブルで仕掛けて、
13番FW大迫希選手へのラストパス、
しかし、大迫選手のシュートは、相手GKの手に当たり、ゴールならず。

大迫選手に
「あの場面、『こうすればよかった』というプレーはある?」と問うと、
「めっちゃありますね。
キーパーは倒れていたので、
落ち着いて(左に)流し込むか、チップキックで(右を)狙うか。
得意なはずなのに、つい思い切り打ってしまって、
キーパーの手に当たってしまった。すごく悔しい」
と話してくれました。

確かに、惜しく、悔やまれるシーンではありますが、
この試合、3トップを形成したのは成長過程の若い3人です。

9番FW長沢駿選手は23歳、
昨シーズンJ1清水エスパルスでの出場はわずかに1試合、
今シーズン期限付き移籍で加入したロアッソでJリーグ初ゴールをマークし、
ここまでチームトップの7ゴール。

大迫選手は20歳、昨シーズンロアッソでの出場は4試合にとどまりましたが、
今シーズンはここまで20試合に出場し、第28節、Jリーグ初ゴールを記録。

武富選手も、大迫選手と同じ学年の21歳、
昨シーズンはJ2だった柏レイソルで1ゴールを挙げていますが、
出場は、その1試合だけ。
ロアッソでは現在24試合に出場し、1ゴール、
怪我から復帰し4試合ぶりのスタメンとなった愛媛戦では、
ドリブル、パス、シュートと躍動感あふれるプレーを披露しました。

大迫選手は
「後ろの選手がしっかり守ってくれて、自分たち3人が前にいる。
皆でワンタッチプレーを意識し、コンビネーションを高めるために、
お互いの距離に注意している。あとはフィニッシュの精度を高めなければ」
と語ります。

前線の3人が、
ファーストディフェンダーとして相手選手にプレスをかける、
長沢選手を軸に、大迫選手、武富選手が、どんどん前に飛び出して行く。

そんなシーンが、
試合後の高木琢也監督の
「やりたいことが徐々にできている」
「やりきった感はある」
という言葉につながったのでないでしょうか。

今シーズンも残り9試合、
J1昇格へ最後の望みをかける戦いが続くなかで、
若い選手たちの確実な成長もしっかり感じとっていきたいと思います。

やわたはまトロールバーガー.jpg

写真は、愛媛FCスタジアムグルメから
「やわたはまトロールバーガー・ふぐカレー味」と「みかん」ですicon:face_chomp

山崎雄樹




いいね! Check Clip to Evernote Yahoo!ブックマークに登録

9月25日(日)アウェイでの第29節栃木SC戦、
9月28日(水)アウェイでの第5節徳島ヴォルティス戦、
そして、今節と中2日、中2日でのゲームが続く
7日間で3試合というハードな3連戦を締めくくるゲーム。

試合前日の練習が非公開だったため、
試合当日にメンバーが発表されても、
スカパー!中継の予想フォーメーションを確定させるのが難しく
3トップが、右から13番大迫希選手9番長沢駿選手7番片山奨典選手、
または、
徳島戦から32番ソンイニョン選手と長沢選手を入れ替え
右から27番ファビオ選手長沢選手片山選手、
どちらか迷いに迷いました。

試合後、高木琢也監督が
「デイフェンス面で、前からプレスをかけることができた」
と評価した通り、
徳島戦での課題を生かそうと、
3トップを組んだ大迫、長沢、片山、各選手が
前線からボールを、相手を追う積極的な守備を見せました。

この3人を前線に並べた理由が明確になりました。

また、高木監督は
「あのポジションに怪我などで選手がいない」
と中盤のアンカーの前のポジションで
ファビオ選手を起用した理由を語りました。

確かに、
22番MF吉井孝輔選手と23番MF根占真伍選手が
故障などの影響で、ゲームに出ることができませんでしたが、
徳島戦でサイドのディフェンスに苦心した
ファビオ選手が、
中央にポジションを移したことで
持ち前のボールキープや独特のテンポでのドリブル突破などで
力を発揮しました。

そして、何と言っても前半17分の先制ゴールです。

スローインの流れから
15番DF市村篤司選手から片山選手にボールが渡ると、
片山選手が
ゴールライン近くまでドリブルで突破を図り、
きき足の左足ではなく、右足でクロス。

マイナスの角度でペナルティエリア内に入った
ボールは、相手DFに当たってこぼれ球に。

そのこぼれ球を、ファビオ選手がボレーで叩き込みました。

試合前日、高木監督が
「ペナルティボックスの中は『ゴールとアイデアのエリア』」
と話しました。

「自分の右足は、どうかな…と思いながら
中にボールを入れたら何かが起こると思った」
と片山選手が話せば
「あの形しかなかった」
とファビオ選手もダイレクトでシュートを放った
理由を語った通り、
まさに、ゴールを奪うためのアイデアが詰まったシーンでした。

(私も、片山選手のプレーに「右足でクロス」と実況できてよかった…
ホッとしています)

そして、指揮官は
ゴール後、ベンチにむかったファビオ選手のすねをなでました。
めったに見られないシーンに
すぐさま、リポーターの風戸直子さんも、その様子をリポートしてくれました。

試合後の記者会見で
「きょうは冗談も含めて厳しいことを言ったから、それが効いたのかもしれない」
と高木監督、
「有言実行のゴール」と胸を張るファビオ選手。

何だろうと思い、さらに取材を進めると…

試合前、ファビオ選手がすね当てをつけていると、
高木監督が
「(ファビオは)シュートも打たないし、
 相手にとって危険なところにも入っていかない。
 相手もこないから、すね当てはいらないね」
と冗談、
ファビオ選手は
「ゴールを決めます!」
と答えたそうです。

試合前、監督からの声かけも
また、ゴールを奪うためのアイデアだったのかもしれません。

さあ、上位追撃の準備が整ってきました。

山崎雄樹



いいね! Check Clip to Evernote Yahoo!ブックマークに登録

ホームKKWINGでの第25節に続いて1対0での敗戦。
2008年から鳴門・大塚スポーツパークポカリスエットスタジアムでの試合は
5戦全敗、無得点となってしまいました。

これまでは、関西から鳴門大橋を渡って四国に入っていましたが、
今回は、岡山から瀬戸大橋を通って四国へ。

撮影機材を積んだレンタカーを運転する帰り道は、またも悲しいものとなりました。

パスミスから失点した後は、
後半、選手交代やフォーメーション変更により流れを引き寄せ、
ゴールに迫りましたが、あと一歩届かず。

「あと少しでしたね」
という私の言葉に
高木琢也監督は
「最後は、(パワープレーで)押し込んで、相手が引いただけ。
その前に、もっと選手たちのアクションがないと。全然『あと一歩』ではない」
と厳しく振り返りました。

22番MF吉井孝輔選手も
「終盤は、パワープレーで点を取るしかないという、
はっきりとした意思統一があったから、チャンスを作れたけど、
その前の段階では
『パスをつなぐのか』、『ロングボールを蹴るのか』
お互いのアイデアがかみ合わなかった」
と反省点を口にしました。

複数の選択肢のなかから、お互いがゴールへのアイデアを共有する
いわゆる「同じ絵を描く」ことがなかなかできませんでした。

しかし、得点力向上をめざして取り組んでいる日々の練習の成果も
少しずつゲームのなかにあらわれてきています。

第28節鳥取戦、
13番MF大迫希選手、吉井選手、14番MF武富孝介選手とパスをつないで、
大迫選手のJリーグ初ゴールを生みだしたシーン。

そして、このゲームでも、前半13分、
24番DF筑城和人選手、大迫選手、27番FWファビオ選手とつないで、
吉井選手のシュートへ。
ファビオ選手からのラストパスが左にずれて、
いい形でシュートを打てませんでしたが、きれいな崩しのシーンが見られました。

高木監督も
「徳島戦は、攻撃でも守備でも、(課題克服のための)いい材料がたくさんあった」
と話し、
きょうの練習のなかのーティングで丁寧に振り返りました。

試合直後は、厳しい言葉を口にした指揮官も
きょうは、
「最近、試合のなかで、1回か2回は、いい形を出せるようになってきている」
と話しました。

日進月歩とはいきませんが、
あとはその数を増やし、質を高めることが求められます。

さあ、あすは、ハードな3連戦の3試合目。
お互いにハードワークを身上とするロアッソとザスパ草津の対戦。
まずは、力を余すことなく振り絞るような戦いを期待します。

阿波すだち鶏のプレミアムチキンバーガー.jpg

写真は徳島ヴォルティススタジアムグルメから
「阿波すだち鶏のプレミアムチキンバーガー」ですicon:face_chomp

山崎雄樹



いいね! Check Clip to Evernote Yahoo!ブックマークに登録

13試合ぶりの連勝。
「先制点」と「無失点」というロアッソらしさを取り戻しました。

先制点は後半5分、
22番MF吉井孝輔選手のパスを受けた7番FW片山奨典選手が
「得点に絡みたい」と話していた言葉通り、
相手DFに囲まれながら強引にシュートを放ち、逆サイドに流れたこぼれ球に、
走り込んだ13番MF大迫希選手が相手GKの股間を抜くシュート。
前節のJリーグ初ゴールに続き、2試合連続ゴール。

高木琢也監督から
「自分の良さを自己分析して、ようやくそれを局面に応じて出せるようになってきた」
と成長を評価された大迫選手。
全国高校サッカー選手権で準優勝に輝いた鹿児島城西高校出身で、
今シーズンが、「勝負の3年目」。このゲームを含め17試合に出場しています。
「相手GKが大きい選手だったので、足元が取りにくいかなと思って蹴った。
狙った通りにうまくいってよかった」
と、自身のシュートを振り返りました。

瞬時、かつ、冷静な、実にすばらしい判断です。

試合後は、ゴール裏のファンやサポーターに、拡声器を使って
「2試合連続ゴールを決めたので、3試合連続をめざす」
と宣言しました。

そして、何と言っても、無失点に貢献した18番GK南雄太選手。
ファインセーブも含め、終始、安定したプレーで、ゴールマウスを守りました。

今シーズン、自らキャプテンを志願し、
掲げた大きな目標「J2優勝、J1昇格」に向かって、
先頭に立って、チームを引っ張ってきました。

シーズン序盤は、リーグ最少失点を武器に、
5位と常にJ1昇格圏内をうかがう好位置につけていたロアッソ。
しかし、第22節のFC東京戦からの6試合で1勝5敗、
突然、訪れた不調に苦しんできました。
それも、第22節FC東京戦で5失点、
1試合空いた第3節ファジアーノ岡山戦で4失点、
3試合後の第26節東京ヴェルディ戦でも5失点。
南選手の14年のキャリアのなかで、この短期間に、
これほどまでにゴールネットを揺らされたことはないはずです。

自身のブログでチームのふがいなさを嘆き、苦悩を吐露するほどでした。

それでも、我々の心のなかにあったのは、
今年1月17日、熊本市水前寺競技場でのチーム始動日。
2つのグループに分かれ、1500m走を行ったとき、
しっかりとシーズンオフに、コンディションを整え、
1年のスタートを迎え、先頭をひた走った南選手の姿でした。
ただならぬ意気込みを感じました。
そして、その日、
高木監督に「キャプテンをやらせて下さい」と申し出たのです。

「勝てなかったときに、頑張ってなかったわけじゃない。
 勝てなかったときに、頑張ってきたことが、ようやく結果につながってきた」
と語った南選手。

実は、インタビューを願い出たとき
「ザックさん(私…南選手はこう呼んでくれます)、
きょうは(自分にインタビューしなくて)いいですよ。
 皆、頑張ったから」
と笑顔で話しました。

確かに、先制点の形にしても
これまで
「ゴール前のこぼれ球にロアッソは詰められず、相手には詰められる」という
何度も何度も繰り返してきた課題を克服するかのように、
大迫選手がこぼれ球を押し込んだものでした。

そして、「次、負けたら何の意味もない。
残り試合全部勝つつもりで、1試合1試合全力で戦いたい」
と南選手は締めくくりました。

宇都宮餃子.jpg

写真は、栃木SCスタジアムグルメから「宇都宮餃子」ですicon:face_chomp

山崎雄樹



いいね! Check Clip to Evernote Yahoo!ブックマークに登録

試合終了直後のスタジアムで静かな虫の音を聞きました。

決して心地の良いものではありません。

むしろ、やるせない気持ち。

岐阜メモリアルセンター長良川競技場のゴール裏のファンやサポーターは
沈黙し、言葉を発しようとしませんでした。
発する言葉が見つからなかったのでしょうか。

拍手も、叱咤も、激励も、ありませんでした。


選手やチームスタッフが、ファンやサポーターのところに歩みを進め、
その前に到着しても、しばらく声はありませんでした。

1対1の引き分け。

シーズン開幕前J1昇格を目標に掲げたチームにとって、
アウェイとは言え、相手は最下位の岐阜。

終始、優位にゲームを進めていたのは、ロアッソ。

それでも…

ここまでの10試合でわずかに1勝と苦しむロアッソにとって
アウェイで得た勝ち点1。

追いついた引き分け。

J1柏レイソルから期限付き移籍、14番MF武富孝介選手の
ロアッソ加入後、待望の初ゴール。

なかなかうまく整理がつかない結果です。

ただ、武富選手は
「先輩方の姿勢を見て学んで、
J1昇格をあきらめず前をむいてプレーしている」
と語り、
「誰の、どんな姿勢か」という問いには
「雄太さん(18番GK南選手)や拓さん(8番DF原田)選手が
引っ張ってくれる分、僕たち若手が伸び伸びプレーできる」
と話しました。

季節は秋、このままでは終われません。

五平餅.jpg

写真はFC岐阜スタジアムグルメから「五平餅」ですicon:face_chomp

山崎雄樹




いいね! Check Clip to Evernote Yahoo!ブックマークに登録

「今の我々にとって引き分けることも必要だった」
「たかが1点、されど1点」
試合後の記者会見で高木琢也監督が語りました。

その通りだと思います。

後半のアディショナルタイム、ペナルティエリア手前で
22番MF吉井孝輔選手が受けたファウルにより得た間接FK、
13番MF大迫希選手が転がしたボールを
8番DF原田拓選手がシュート、
ゴールネットに突き刺さり、土壇場で同点に追いつきました。

シーズン開幕前は
ともにJ1昇格候補に挙げられながら、突然訪れた不調に苦しみ、
このゲームまで13位と14位のロアッソと湘南。

「勝利こそ不振脱出への最大の良薬」というべきゲームに臨み、
あと数十秒で、勝ち点を2減らした湘南と1得たロアッソ。

上位再浮上のためには
勝ち点1では足りないという声もあるかもしれませんが、
試合後の選手たちの声から、
大きな意味がある勝ち点1、そして、勝ち点1を得た1点であることを感じました。

ボランチの位置から前線へ顔を出し、FKを得た吉井選手。
「前に行くという気持ちがあのシーンにつながったと思う」
と話し、
「ノゾ(大迫希選手)の出したボールが悪かったから
拓さん(原田選手)も詰まって蹴りましたけど」
と鹿児島城西高校出身の後輩について、冗談を語りました。

ゴールを決めた原田選手は
「シュートコースを開けてくれた
駿(9番FW長沢選手)やヒロ(4番DF廣井友信選手)のおかげだし、
FKを得るために頑張ってくれた前の選手のおかげ」
とチームメイトを気づかいました。

そして、最後まで
「ヒロに当たってコースが変わったと思うから、自分の得点かどうかわかりません」
と、今シーズン初ゴールを記録したにもかかわらず、
自己のゴールであることをアピールせず、
「人のよさ」を感じさせました。

体を張る選手、チームメイトを思いやる選手、まだまだ再浮上は可能です。

原田選手と吉井選手は、
昨シーズン、高木監督が、キャプテンと副キャプテンに指名した選手でした。


山崎雄樹



いいね! Check Clip to Evernote Yahoo!ブックマークに登録

「どうしたらいいんでしょうね。
 皆、やろうとしているんですけど、
 完全に負のスパイラルに入ってしまいました…」

ある主力選手が悲痛な表情で嘆きました。

またしても、国立の夜は苦いものとなりました。
ミスがミスを呼び、今シーズン2回目の5失点。
前回は、7月24日の第22節、相手はFC東京、
会場は、今回と同じ国立競技場でした。

「精神面を鍛えないと」
と高木監督は試合後の記者会見で話しました。

例えば、東京ヴェルディのプレッシャーから生まれてしまったパスミス。

以前、
「どれぐらいの距離で相手からのプレッシャーを感じてしまうか。
FC東京の選手たちは1mのところに相手がいてもプレッシャーに感じない。
しかし、うち(ロアッソ)の選手たちは
3mの距離でもプレッシャーに感じてしまうことがある」
と指揮官がこぼしたことを思い出しました。

もちろん、プレッシャーを感じないためには、
それを裏づけする「ボールを止めて蹴る」という安定した技術が欠かせませんが、
「弱気にならない」「自信を持つ」という精神面の安定も必要だと思います。

きょう(9月2日)の練習後、
指揮官は
「今は『あー、ミスをしてしまった』『あー、またミスをしてしまった』と
どんどん落ち込んでしまっている。
自分たちの力を知って、『ある程度のミスは付き物だ』と思って、
そのミスを乗り越えるように強い気持ちで戦ってほしい」
と選手たちのメンタル面に言及しました。

ただ、今回の東京ヴェルディ戦には明るい材料も。
32番FWソンイニョン選手の豪快な初ゴール、
34番FW田中達也選手が初出場で見せた果敢なドリブル、
28番DF菅沼駿哉選手の退場で10人になりながらも2得点。

「10人で戦った後半だけなら2対2の同点。
5失点のうちミスによる失点が4、ミスがなければ2対1で勝利!」

空気を変えるために、応援する立場の我々も、
これぐらいの大胆な考えを、時には持ってもいいのかもしれないと思っています。

山崎雄樹




いいね! Check Clip to Evernote Yahoo!ブックマークに登録

雨のち晴れ。

それを願うばかりです。

このゲームまで2位徳島と9位ロアッソの勝ち点の差は9、
その差は、ロアッソが勝てば6に縮まり、敗れれば12に広がる
J1昇格にむけて崖っぷちに立たされたロアッソが迎えた大事なゲームでした。

しかし、後半8分に先制ゴールを許すと、1対0で敗れました。
Jリーグ初スタメンとなった大阪教育大学出身のルーキー
26番MF田中俊一選手が、
持ち味のスピードを生かしたはつらつとしたプレーを見せたものの、
痛い痛い敗戦です。

5試合連続となった後半10分以内の失点。
高木琢也監督は
「時間帯よりプレーの質の問題の方が大きい」と語りました。
守備では、ゴール前で詰められ失点、
攻撃では、ゴールまで詰められず得点できず。

さらに、
「きょうの負けをきちんと受け止めないと間違いなく選手たちの将来はない」
と厳しい言葉を続けました。

試合の翌々日、23日から再開された練習。
朝から雨が降り続く県民総合運動公園サッカー場。

明らかな異変を感じました。

高木監督が練習メニューを説明していません。
それどころか、練習メニューを説明するホワイトボードの前にも、
選手やコーチングスタッフの輪のなかにもいません。
説明をしているのは
5番MFエジミウソン選手と18番GK南雄太選手。

「選手たちで練習メニューを考え、取り組むように」
という高木監督の指示、
そして、
「選手もこんなことは初めてだろうし、自分の監督経験のなかでも初めて」
と話しました。

「チーム状態がそこまでよくないのか…」
降り続く季節外れの雨のように、やや暗い気持ちで練習を見つめる私。

しかし、実に多くの狙いがありました。

選手たちが自分たちで考え、実行する「自主性」を持たせること、
監督の指示に従うだけの「やらされている感」をなくすこと、
自分たちで考えた内容に思い切り、取り組むことで、気持ちを晴らすこと、
そして、指揮官は「チームのモラルの改善」という言葉を使いました。

「例えば、攻撃側がシュートを打つ、ゴールを奪ったとき
『ナイス、ナイス』という声は出ているけど、
守備側から『なぜシュートを簡単に打たせるのか、選手をフリーにするのか』
という声が出ない。悪いプレーを指摘し合えていない」
と説明しました。

選手がどう捉えたのか、何を考えたのか、それを知りたくて、
できるだけ多くの選手に話をききました。

さすがに驚きや戸惑いを隠せない選手もいましたが、
「自分たちがもっとやらないといけない」「すごく刺激になった」
「監督の意図を理解して、練習するだけでなく、それを試合で出さないといけない」
など前向きな意見を多くきくことができました。

そして、きょう25日、
第27節東京ヴェルディ戦、2日前の練習は、ひさしぶりに晴れた青空の下で。

切り替えの速さ、球際の強さ、そして、選手が出す声、その内容。
非常に充実したものでした。

雨のち晴れ。

山崎雄樹




いいね! Check Clip to Evernote Yahoo!ブックマークに登録

7試合ぶりの勝利、泥沼の3連敗からの脱出、今シーズン初の逆転勝利に
ファンやサポーターも歓喜しました。

試合後の記者会見が終わった後、KKWINGの廊下で
「選手たちは本当によく頑張ったよ」
と選手たちの奮闘を噛みしめるように、高木琢也監督が漏らしました。

その少し前の時間、
スタジアムでも聴くことができるスカパー!Jリーグ中継の監督インタビューでは
珍しくホッとした表情で
「勝ちたいという執念、気持ちをピッチで表現してくれたことが勝因」
と語っていました。

7月17日以来、およそ1か月ぶりのホームゲーム、
そして、スタジアムが赤と青にくっきり分かれた大分とのダービーマッチ、
選手たちのモチベーションが上がる条件は整っていました。

試合前々日、
3連敗中は
「他人のために潰れたり、
 他人のためにスペースをつくろうと走ったりする動きがまったくなかった。
 無駄走りが必要だと思う」
と語った22番MF吉井孝輔選手。

その吉井選手が
前半5分、15番DF市村篤司選手に中盤でパスを預けると
前線への長い距離をフリーランニング、
その流れで、右のコーナーアーク近くからクロスを上げます。

前半7分には、吉井選手と同じく
豊富な運動量と献身的なプレーが持ち味の25番MF西森正明選手が
9番FW長沢駿選手から左サイド深くに出された
ちょっと長すぎるパスに全力疾走。
あと少しのところで追いつけませんでしたが、
ここ数試合とは、明らかに違う、いわゆる「戦う姿勢」を見せてくれる選手たち。

ハーフタイムの指揮官の言葉も
「ここ最近のゲームとは明らかに違う」
と前半の奮闘をたたえるものでした。

後半7分、大分のCKから先制を許しても選手たちは下を向きませんでした。

後半27分、中継カメラがとらえた映像には
吉井選手が手を叩き、声を出し、鼓舞する姿が。
さらに、吉井選手に呼応するかのように
鹿児島城西高校の後輩、13番MF大迫希選手も手を叩き、声を出します。

後半34分、
大迫選手からのパスを、途中出場32番FWソンイニョン選手がスルーして
長沢選手が振り向きざまにシュート。

それまでペナルティエリア内で足を滑らせるなど
チャンスを逃していた長沢選手は
「死ぬ気で自分が点を取らないと、迷惑をかけた分、点を取らないと」
と必死な思いで同点ゴールを生みだしました。

「同じ絵を描けるように」と
ここ数週間の練習で
選手たちがゴールへのイメージを共有できるように指導してきた高木監督は
「希からイニョンへのパスは、
 イニョンが受けていたら何でもない足元へのパス。
 でも、イニョンがスルーしたことによって駿へのキラーパスになった。
 コンビネーションによって、 何でもないパスがキラーパスになる」
と高く評価しました。

1か月前のホームゲーム、第21節カターレ富山戦
後半29分、23番MF根占真伍選手の同点ゴールの後、
次のキックオフに備えてボールを拾いに行ったのは、
5番MFエジミウソン選手だけでしたが、今回は、吉井選手も一緒に。
思いを共有していることを実感しました。

そして、後半アディショナルタイム、
西森選手からの長いボールを14番MF武富孝介選手が
シュート、その流れからゴール前での大混戦。

混戦のなかにいたロアッソの選手は
長沢選手、武富選手、ソンイニョン選手、
そこに市村選手が加わったかと思うと、
まさに密集からボールが出て、ゴールネットを揺らし、劇的な決勝ゴール。

「つついた」とゴールシーンを振り返る
市村選手は
「きれいなゴールではないけど、あれが僕たちのチーム。
 これからもこういった試合を続けていきたい」
と語りました。

試合後、エジミウソン選手が、
ピッチにいる選手を呼び、全員で喜びを分かち合い、
チームキャプテン18番GK南雄太選手は、本当にひさしぶりに笑顔を見せ、
この試合、キャプテンマークをつけた28番DF菅沼駿哉選手は、
何度もガッツポーズを繰り返し、雄叫びを上げました。

吉井選手は
「キツイなと思って、時計を見たら前半5分だった」
と冗談交じりに笑顔を見せました。

それもそのはず。
その時間は、冒頭で書いたフリーランニングを見せた時間です。

Jリーガーになって
初めて90分間フルタイム出場を果たした大迫選手は
「前半20分から30分が一番キツかった」
と充実した表情で振り返りました。

現役選手時代、日本代表として日の丸を背負って戦った高木監督は
「それが正しい姿。本当にキツい時間帯は、前半の20分から30分。
 その後は、安定するから」
と教えてくれました。

そして、こう語りました。

「だから、本当に戦えたということ」。

山崎雄樹



いいね! Check Clip to Evernote Yahoo!ブックマークに登録

「出し切ろうぜ!」「もっとやれるだろ!」

試合後の岡山・Kankoスタジアムで、
ロアッソのファンやサポーターの怒りの声が響きました。

これまでどんなゲームでも見られた健闘をたたえる拍手はほとんどなく、
皆、怒り、悲しんでいました。

このゲームまで15位の岡山に4対0というまさかのスコアで大敗、
この2シーズンなかった3連敗。

両チーム無得点で迎えた後半の立ち上がり、わずか23秒で、
先制ゴールを許しました。

「前半、押し込む展開だったが、
ハーフタイムに、『これは我々のペースではなく、岡山のペースだ』と何度も伝えた。
『ボールを運ばせてもらっているだけで、やられるのは時間の問題だ』と話した」
という高木琢也監督の不安が的中してしまいます。

前のゲーム、湘南戦から続く、
ボールを保持しながら
フィニッシュを迎えられるような攻撃の形を作れないという課題。

指揮官は
「ボールを取っても前に行く選手がいない。
前に入ってもサポートに行く選手がいない。
これでは、攻撃にもつながらない、得点にもつながらない。
やろうという姿勢も感じられなかった…」
と嘆きました。

1・ボールを取ったら前に出る
2・飛び出したらサポートする
3・シュートを打つ
という動きが欠けていました。

試合後、宿舎に戻るバスに足早に乗り込み、
今シーズン、もっともはやくスタジアムを後にした選手たち。

そのバスのなかに、高木監督の姿はなく、
さらに、翌日、早朝の新幹線で、選手たちより早く熊本に戻りました。

怒り心頭だったわけではありません。

翌日の練習で、岡山戦の反省をし、選手たちに課題を伝えようと
岡山の宿舎と新幹線の車内で、試合の映像を見て、編集作業を行うためでした。

放送局で働く者として、
映像の編集作業にどれだけの時間と労力がかかるか、
わかっているつもりです。

岡山で行われたナイトゲームの映像を
翌日の午前中に、熊本で見られる状態にするのは、至難の業です。

「やろうとする姿勢も感じられなかった…」
という言葉には続きがあります。

「やらせられなかった自分の指導力不足、そこに葛藤がある」。


「なぜ、選手たちがやれないのか」という自問に対し、
「自分がやらせられない」という自答があるといいます。

そして、
「選手たちにやらせるためには、自分もやらないと」
と強く語ります。


どん底だから見えてくるものもあります。

さあ、奮起を!

チーズチキンデミ勝つと夏野菜丼ぶり.jpg

写真は、ファジアーノ岡山スタジアムグルメ「ファジフーズ」から
「チーズチキンデミ勝つと夏野菜丼ぶり」ですicon:face_chomp

山崎雄樹



いいね! Check Clip to Evernote Yahoo!ブックマークに登録

1対0で敗れ、今シーズン初の連敗。

後半6分、湘南のカウンター攻撃を受け、失点。

第21節カターレ富山戦、第22節FC東京戦、
そして、今節と
3試合連続でカウンター攻撃をきっかけとする失点が続いています。

高木琢也監督は
「湘南があそこまで引いて守ってくるとは思わなかった」
と試合後、話し、
さらに、
「力関係だけでなく、今のチーム状態にもよる」
と語りましたが、
ロアッソがボールを保持できる時間が長く、
あるいは、
相手陣内深くまでボールを運ぶ回数も多かったゲームでした。

このゲームまで
7位のロアッソ対11位の湘南という力関係によるものか、
昨シーズンはJ1で戦いながら、
今シーズンJ2で序盤に比べ順位を落としている
湘南のチーム状態がよくないからか、
原因はどうであれ、
ロアッソが押し込み、湘南が引いて守るという構図でした。

それだけに、相手のカウンター攻撃からの失点が生まれました。

では、なぜ、ゴールを奪えなかったのか。

9番FW長沢駿選手は
「工夫が足りなかった。
 FWや中盤の選手がもっとはっきりした動きをすれば
 後ろの選手もパスを出しやすかったはず。もっと考えて試合を運べれば」
と話し、
15番DF市村篤司選手は、課題として
「ラストパスやクロスの質、中の選手とのコンビネーション」
を挙げました。

そして、指揮官は
「湘南とうちとの違いはプレーのプライオリティ(優先順位)の違い」
と振り返りました。
シュート数は、湘南の13本に対しロアッソは5本。
ボールを奪うと、まず、ゴールに向かう湘南に比べ、
ロアッソは、
そのスピードが遅く、手数も多かったのも事実です。

失点シーンも、ロアッソが
ボールを奪われてからシュートを打たれるまでの時間はわずか13秒です。

昨シーズン、
FIFAワールドカップ南アフリカ大会による
リーグ戦中断時期に長崎県島原市で行われたキャンプ中のミーティングで
高木監督は
「ボールを保持しているときのプレーの優先順位」として
1・シュート
2・ラストパス・ドリブル突破
3・前へのパス
4・横へのパス
5・後へのパス
6・クリア―
と選手たちに伝えています。

もちろん、シュートを打つためには、
シュートを打てる状態をつくらなければなりません。

今、ロアッソが
トレーニングのなかで重点を置いているのが「イメージの共有」です。

全員が同じイメージを持ち攻撃の形をつくれるか。

ボールを保持できる時間が増えた今、
この壁を破れば、再び上位進出が見えてくるはずです。

暴れん坊復カツ!サンド.jpg

写真は湘南ベルマーレスタジアムグルメから「暴れん坊復カツ!サンド」ですicon:face_chomp

山崎雄樹



いいね! Check Clip to Evernote Yahoo!ブックマークに登録

「ここをこうすればFC東京に勝てたというのはない…」
キャプテン18番GK南雄太選手は、
元J1チームFC東京の壁の厚さを痛感したような表情で語りました。

「サッカーの聖地」といわれる国立競技場での初めてゲームは
今シーズン最多の5失点、5対0で完敗を喫する苦いものでした。

第1クールの対戦では、1対0と敗れながらも、
FC東京を追い詰める善戦を見せたこと、
また、
中央のサッカージャーナリストの間でも「戦略家・戦術家」と知られる
高木琢也監督が率いるチームとあって
「注目の一戦」でした。

ゲーム前々日には、
縦が、最終ラインから中盤のラインまで7m、中盤のラインから前線まで7m、
横が、ペナルティエリアの幅という
非常にコンパクトな陣形を組みトレーニングを行いました。

「コンパクトな陣形からボールを奪いカウンターを狙う」という作戦でした。

しかし、
8番DF原田拓選手が
「コンパクトにして、裏(のスペース)を取られないようにしたが、
FC東京の選手が速すぎて…」、
15番DF市村篤司選手が
「(FC東京のレベルの高さは)想像以上でした…」、
と話したように、
序盤から高いディフェンスラインを何度も突破され、
南選手は
「ひたすらシュートを打たれて、ひたすらパスを回された印象しかない」
と語りました。

耐えに耐えて、わずかなチャンスをつかみかけた前半43分、
逆にFC東京のカウンター攻撃を受け、
「何が何でも先制されてはいけないと思った」
と懸命に走って守備に戻った23番MF根占真伍選手が、
FC東京39番MF谷澤選手をペナルティエリア内で倒したという判定でPKに。
根占選手には一発退場のレッドカードが。

高木監督はこの場面について
「(根占選手は)それだけよく戻ったということ。
それよりも、その前のカウンターへの対応に問題があった」
と振り返ります。

このPKで先制を許したうえ、
10人での戦いを強いられた後半も猛攻にさらされました。

試合後の記者会見で、指揮官は
「プレーの質を上げるためにもっともっと突っ込んだ練習をする必要がある」
と、FC東京との大きな差を受け止めたうえで、語りました。

我々、メディアの立場でも、差を感じてしまいました。
報道陣も多く、数人の方とお話しさせていただきましたが、
皆、ジャーナリストとしての実績があり、
自身ならではの確固たる視点を持っていました。
自信と自負を感じました。

これまでのアウェイとは違う感じ…。
引け目、居心地の悪さという表現が言い過ぎかもしれませんが、
なんとなく場違いな私…。

「このままでは終われない」

高木ロアッソとともにさらなる精進を国立の夜空に誓いました。

山崎雄樹



いいね! Check Clip to Evernote Yahoo!ブックマークに登録

「当然、スカウティングでも映像でも何度も言葉でも伝えたなかで、
ああいうシーンを作られてしまうというのは、僕の力不足なのか、
もっともっと細かく映像を作って
言葉にしてトレーニングももっと噛み砕いた状態を作らないといけないのか
と葛藤を生んだ」
と高木琢也監督が嘆き、
「高木監督から富山の攻撃パターンのひとつは
苔口選手へのロングボールと伝えられ、対応を1週間の練習のなかでやってきた。
しかし、残念ながら相手の攻撃パターンでやられてしまった」
と5番MFエジミウソン選手が悔しがった前半22分の失点シーン。

富山のカウンター攻撃で
GK飯田選手からのボールを受けた
8番MF大西選手のスルーパスを10番FW苔口選手に決められ、先制を許しました。

「熊本県民サンクスマッチ」と銘打ったゲームには、県内の市町村の旗が揃い、
蒲島郁夫知事は
「私が来た試合は絶対負けません」
と試合前の挨拶で縁起を熱く語り、
ファンやサポーターは
「負けなし蒲島!」というコールで応えました。

集まった観客はクラブ史上最多の2万5005人。

大観衆の前での試合、J1昇格を狙ううえでも、痛い引き分けでした。

「何かが欠けていた」
と語るエジミウソン選手。

「何か」…。

私も、スカパー!Jリーグ中継の放送席で実況し、
解説の池ノ上俊一さんの言葉をききながら、
いくつかのシーンで物足りなさを感じました。

例えば、
前半37分の8番DF原田拓選手のFK。
枠内に飛んだボールは富山GK飯田選手が弾きますが、
そのボールにいち早く対応したのは富山の選手たち。
ロアッソの選手たちは詰めることができませんでした。

前節の千葉戦では、攻守は逆ですが、
千葉の選手のFKをロアッソGK南選手が弾き、
そこに千葉の選手が3人詰めて、ゴールを奪われました。

また、後半29分、
23番MF根占選手のゴールで同点に追いついた後、
ゴール付近にいた選手のなかで
次のキックオフを少しでも早く迎えようと
一目散にボールを拾いに行ったのはエジミウソン選手だけでした。
同点でいいのか、引き分けでいいのか、
いや、ロアッソにとっては、何が何でも勝利が必要だったはずです。

さらに、後半31分、
6番DF福王忠世選手に代わって
186cmの長身FWチョソンジン選手をFWで起用し、
9番長沢駿選手、27番ファビオ選手とともに「トリプルタワー」を形成、
長身選手をパスのターゲットに逆転を狙いました。

後半36分、原田選手からのロングボールを狙い通り、
チョ選手が落としますが、ファビオ選手がゴール前に走りこめず。
作戦を確実に実行することができませんでした。

エジミウソン選手は
「一人の選手や個人という犯人探しをするのではなく
チーム全体で受け止めなければならない。
監督の対策をきちんとピッチの上で実行していかないといけない」
と語ります。

高木監督は、選手たちに
「試合後、足をつる選手も倒れこむ選手もいなかった。
本当に力を出し切ったのか。力を出し切ろう」
と伝えました。

そう。

キャプテン18番GK南雄太選手がいつも話しています。

「このチームは120%、130%で戦ってはじめていい試合ができる」。

勝負の夏は続きます。

山崎雄樹



いいね! Check Clip to Evernote Yahoo!ブックマークに登録

「(退場者を出して)10人になってもひょっとしたら点が取れたんじゃないか、
勝ち点1という結果で本当によかったのか、
と思うぐらい選手たちがよく頑張ってくれた」
と高木琢也監督が、充実した試合内容を振り返りました。

1対1の引き分けで、貴重な勝ち点1を持ち帰りました。
このゲームを迎えるまで、首位千葉と5位ロアッソとの勝ち点の差は6。

その差は、
ロアッソが勝てば、3に縮まり、逆に敗れれば、9に広がってしまう、
勝ち点を相手に与えずに自分たちが得るか、
自分たちが得られず相手に与えてしまうかによって
シーズンの行方が大きく変わる重要な一戦でした。

しかも、千葉は、ここまでホームフクダ電子アリーナで
6勝1引き分け負けなしという圧倒的な強さを誇ります。

立ち向かうロアッソ。そう、まさしく立ち向かったのです。

試合前のコイントスの後、エンドを右から左に変えるロアッソ。

前半は、お互いに
その裏に自分たちのサポーターがいるゴールをめざして攻め、
後半は、相手のサポーターの姿が見えるゴールに向かって攻める形になります。

昨シーズンから
後半、自分たちのサポーターに向かって攻める千葉の得点力はすさまじく、
今シーズンも
高木監督の数試合のスカウティングの結果から
まず陣地を変えることからはじまりました。

キックオフ直前、
スタメン11人の円陣が解けた後、
リーグ最多得点の攻撃力を武器とする千葉に対し、
リーグ最少失点の守備を支えるロアッソの
18番GK南雄太選手
6番福王忠世選手、8番原田拓選手、
15番市村篤司選手、16番矢野大輔選手のDF陣、
守備的MFの2人5番エジミウソン選手と23番根占真伍選手だけで
再び握手やタッチを繰り返し、戦いに臨みました。

さらに、抱き合うエジミウソン選手と根占選手。

「根占とダブルボランチを組むのは初めて。
きょうの相手はレベルの高い選手が揃っているジェフ。
いつも以上に注意を払わないといけない。接戦になるのはわかっていた。
気合いを入れて試合に臨み、
自分たちの力を発揮するために気持ちを表に出して戦わないと難しい試合になる」
と並々ならぬ闘志でキックオフを迎えたのです。

前半5分のCK、
原田選手からの速いボールを
出場停止から復帰した9番FW長沢駿選手がヘディングでゴールに突き刺し、
鮮やかに先制。

千葉8番FWオーロイ選手の204cmというJリーグ史上最高身長は
攻撃だけでなくセットプレーの守備でも威力を発揮します。

綿密な分析の結果
「オーロイと3番の(DF竹内)選手の間にスペースを作り、そこで点を取るしかない」
と狙いを定めた指揮官は
「点で合わせるしかない、
 ピンポイントでしか点は取れないから、拓(原田選手)のキックが必要だった」
と速いボールを蹴ることができる原田選手をキッカーに指名しました。

オーロイ選手の前のスペースに飛び込んだ長沢選手は
「拓さんからドンピシャのボールが来たので
 自分もあそこを狙って自分も入っていったし、練習通りにいった」
と胸を張りました。

前半9分、同点に追いつかれ、
後半6分に7番MF片山奨典選手が
この日2枚目のイエローカードで退場になり
10人の戦いを強いられ、ピンチを迎えても、
33分、エジミウソン選手が的確にセカンドボールを奪い、
35分、オーロイ選手を、エジミウソン選手と矢野選手が徹底マーク、
37分には、南選手がゴールを守り、
39分、またもセカンドボールを根占選手がクリア、
アディショナルタイムには、福王選手がゴール前で失点を防ぎ、
チーム一丸となって
最後まで千葉に決定的な仕事をさせませんでした。

南選手の言葉です。

「勝ちたかったという気持ちと
 勝ち点1を取れてよかったという気持ちが半々。
 でも、勝ちに近い引き分け、勝ち点2ぐらいの価値はある。
 この勝ち点1が生きるかどうか、次の試合がすごく大事」。

ジェフィ焼き.jpg

写真は、
スカパー!Jリーグ中継「千葉」ピッチリポーター飯田留美さんからいただいた
「ジェフィ焼き」ですicon:face_chomp
ごちそうさまでしたicon:face_shy

山崎雄樹



いいね! Check Clip to Evernote Yahoo!ブックマークに登録

「連戦はチーム力の差が出る。
試合と試合の間に特別な練習ができない分、
日頃、何をやってきたかが重要になる」、
「3連戦は総力戦、チーム全員で270分を戦い抜く」
と語っていた高木琢也監督。

8日間で3試合を戦うハードな3連戦、
その締めくくりとなったサガン鳥栖とのバトルオブ九州。
両チームとも「点を取れなかった」というより、「点を取らせなかった」というべき、
失点が、リーグ最少のロアッソとリーグで3番目に少ない鳥栖とのゲームらしく
0対0のスコアレスドローでした。

鳥栖とは、
東日本大震災によるリーグ中断期間中の練習試合や
九州チャレンジャーズリーグなどで、
公式戦以外に何度も対戦しているため、
「選手たちを『〜だろう』とわかっているつもりにさせないようにしたい」
と話していた高木監督。

ただ、ロアッソは、
ここまで5ゴールを挙げているエース9番FW長沢駿選手が出場停止、
27番ファビオ選手とJリーグ初スタメンとなった中京大学出身の17番齊藤和樹選手、
鳥栖は、
185cmの9番豊田選手と183cmの18番野田選手という長身FWを並べる、
両チームとも、2トップは今シーズン初めての組み合わせでした。

私も、鳥栖の選手に関しては、何度も観ているため、
実況での選手確認は「大丈夫だろう」という気持ちがあったわけではありませんが、
(高木監督の選手への言葉から気持ちを引き締めて臨んだつもりですが)
ゲームの立ち上がり、
鳥栖が長いボールのターゲットとした豊田選手と野田選手の区別が
KKWING7階の放送席からはつきにくく、
たまらず「黒・野田」「白・豊田」とスパイクシューズの色を手もとの資料に
書き込みました。

「ミスを恐れずどんどん裏(のスペース)を狙っていこうと思っていた」
という齊藤選手は
25分、鳥栖GK室選手と激突で頭部を切る怪我をしましたが
後半18分に交代するまで、相手DFにプレスをかけるなど
懸命にピッチを走り回る、いわゆる「頑張る」プレーを見せました。
「自分の良さを出せなかったことが悔しい。
裏に抜けるプレー、ゴール前での仕掛けやシュートなど、もっと出したかった。
次のチャンスにもチャレンジするプレーをしたい」
と語りました。

この3連戦、
試合に出場したのは15人、サブに入ったのは5人、
合わせて20人という怪我人を除くほとんどの選手がメンバーに入りました。

高木監督は
デメリットとして
「あまり一緒にプレーしていないので、
コーチングの声を出さなくてもわかるというような阿吽の呼吸が生まれにくかった」
と話しました。

確かに、後半37分のFKではサインプレーを使いましたが、
連携ミスからチャンスを逃しました。

その一方で、メリットとして
「すべての選手を試合に出すことは難しいが、限られた戦力を最大限生かすこと、
競争意識を高めることができた。
現状のなかで選手たちをレベルアップさせる要因になったかもしれない。
それは、シーズンが終わってみないとわからないが…」
と語りました。

総力戦で臨んだ3連戦が終わり、7月。
ここからの対戦相手は、首位千葉、難敵富山、J1チームだったFC東京、湘南。
息つく暇はありません、「熱い」夏になりそうです。

山崎雄樹



いいね! Check Clip to Evernote Yahoo!ブックマークに登録

スーパーゴールもスーパーディフェンスも
前半の劣勢をはねかえしての勝利も、偶然ではなく必然でした。

最高気温36度4分という過酷なアウェイ京都でのゲームに勝ち、
今シーズン2度目の連勝。順位も5位に上がりました。

前半は、
京都の17歳31番久保選手、18歳の25番伊藤選手、19歳の22番駒井選手という
3トップに苦しめられながらも、無失点でしのぎました。
その一方で、ロアッソは、
27分、右サイドからのスローインを23番MF根占真伍選手がフリーでボールを受け、
ミドルシュートを打てたり、
32分、14番MF武富孝介選手のFKから16番DF矢野大輔選手が、
これまたフリーでヘディングシュートを放てたり、
京都の隙が感じられるシーンもありました。

ハーフタイムの高木琢也監督の指示は
「最後まで辛抱強く、粘り強いプレーを続けること。
チャンスは必ず来る。相手の隙を見逃すな。
消極的なプレーはしないこと」
というものでした。

この指示について、指揮官は
「前半いい流れだった京都は、勝ち点3が欲しいはず。
でも、(ロアッソが)粘り強く戦えば、京都に焦りが出てくるはず。
その一瞬を逃さず、隙をつくことを狙った。最後はメンタル勝負だから」
と明かしました。

後半13分、
今シーズン初スタメンとなった25番MF西森正明選手がクロスからCKを得ると、
その西森選手のキックに後半キックオフから投入された27番MFファビオ選手が
あまりにも美しいオーバーヘッドキックを叩き込み先制します。

ファビオ選手は嬉しい今シーズン初ゴール。
チームとしても、待ちに待ったセットプレーからの初得点。

ファビオ選手は
「相手DFを背負う形でいたので、あの形のシュートしかなかった」
と一瞬の判断で、あのスーパーゴールを生みだしました。

また、シーズン開幕前に
「ゴールを決めたらラテン系のダンスなど派手なパフォーマンスをしたい」
と語ったことについて
「アウェイで京都のサポーターを挑発してはいけないので控えた。
今回のゴールでゴールラッシュへの扉を開いたと思うので、
次のゴールパフォーマンスに、乞う、御期待」
と笑顔で話しました。

さらに、24分には、6番DF福王忠世選手が、
相手シュートをゴールライン上でクリアするスーパーディフェンスを見せます。
「ニアには、雄太さん(18番GK南選手)がいたので、
自分はファーにカバーに入った」
と冷静な判断のもとでのプレーに胸を張りました。

第18節愛媛戦から中3日で第2節京都戦、そこから中2日で第19節鳥栖戦と続く
ハードな3連戦。
「連戦は総力戦。チーム全員で270分(3試合)を戦う」と話す高木監督。

「高木さんは、練習をちゃんと見てくれている」と語った西森選手は
初スタメンで決勝ゴールをアシスト。

あすの「バトルオブ九州」には、どんなヒーローが登場するのでしょうか。

ケバブサンド.jpg

写真は京都サンガF.C.スタジアムグルメから「チキンケバブサンド」ですicon:face_chomp

山崎雄樹



いいね! Check Clip to Evernote Yahoo!ブックマークに登録

「正念場」で得た大きな勝ち点3。

ここ5試合で4勝、3位まで順位を上げていた愛媛に2対1で勝ちました。
最後まで苦しみましたが、チーム一丸となって戦い、つかんだ勝利です。

17節大分トリニータとの「バトルオブ九州」を痛い引き分けで終えた翌日、
高木琢也監督は
「目の前の相手を倒すことに集中しよう」とミーティングで選手たちに伝え、
その後、
5番MFエジミウソン選手は「選手だけでミーティングをしたい」と
指揮官に申し出ました。

トータル6シーズン、プレーし、タイトルも獲得した古巣とのゲームの後、
高木監督に許可を得て
青く染まる大分のサポーターのもとに向かったエジミウソン選手。
サポーターたちが掲げた大きな横断幕には、
ポルトガル語で「離れていても最高の友達」と書かれていました。

RKKと同じ系列のJNN・大分放送の記者から
「熊本でもエジは愛されていますか」ときかれ、正直、答えに窮しました。

在籍6年の大分と、加入半年の熊本。
私自身、取材する立場としても、本音や哲学を聞き出すには至っていませんでした。

しかし、エジミウソン選手は、
「ロアッソ熊本」のなかで確実に自身の存在感を発揮しようとしていたのです。

「ベテランやチームに長く在籍している選手の考えを知りたかった」と
キャプテン18番GK南雄太選手、8番DF原田拓選手、
6番DF福王忠世選手に意見を求め、
それぞれ表現は違っても、
「今、試合に出ている選手も、出ていない選手も、一丸となって戦おう。
 ベテランも、若手も、ルーキーも、関係なく、意見をぶつけ合おう」
と思いが一致しました。
そして、副キャプテンDF4番廣井友信選手が、自ら手を挙げ、
「現状に満足せず、もっと向上心を持ってやろう」と加えました。

前半13分、14番MF武富孝介選手のシュート性のボールをヘディングで流し込み、
5試合ぶりのゴールを挙げた9番FW長沢駿選手は
「シュート性のボールがくると思っていた。
タケ(武富)のプレーはよく知っているつもりだから、それが生きたゴール」
と胸を張りました。

また、後半33分には、25番MF西森正明選手が今シーズン初出場、
後半43分には、24番DF筑城和人選手が9試合ぶりにピッチに。
サイドの守備という仕事を与えられ、
2対1と1点のリードを守り切り、きっちり役目を果たしました。

まさに、これまで試合に多く出場してきた選手も、出番が少なかった選手も、
それぞれの役割を果たすことで、ひとつになりました。

そして、エジミウソン選手も、「あわや同点」という場面に、
ゴールライン上で、クリアを見せ、ゴールを死守したり、
危機を回避するために、大きく前線に蹴り上げたり、
随所に、「ピンチを脱するためにはシンプルにプレーすること」という言葉通りの
安定感を見せました。

「『チームのために』と思ってやったことは、すべて効果があると信じている」
試合後、まっすぐな視線で語ってくれたエジミウソン選手。

今なら
「熊本でもエジは愛されていますか」という質問に
「必ず愛される存在になる」と自信を持って答えられるはずです。

山崎雄樹



いいね! Check Clip to Evernote Yahoo!ブックマークに登録

帰ってきたエースのゴール。それでも勝てず。
ここ5試合で、1勝3引き分け1敗、勝ち切れず、チームももがいています。

10番FW松橋章太選手が今シーズン初めてスタメンに名を連ねました。

移籍1年目の昨シーズンはチームトップの7ゴールを挙げましたが、
今シーズンは怪我や不調などでメンバーから外れることが多く、
このゲームまで途中出場2試合で出場時間はわずかに16分。

「なんとしても結果を残そうと思っていた。
(シュートの)軌道はきれいではなかったが、魂を込めて打った」
と振り返る前半13分のゴールで先制。

これで、開幕戦の23番MF根占真伍選手を含めると、
第8節30番FW仲間隼斗選手、第14節22番MF吉井孝輔選手に続き
今シーズンチーム4人目の「初スタメン初ゴール」となりました。

はっきりと出場の基準を示し、トレーニングの状態を起用の根拠とする
高木監督の采配が的中し、
選手がその期待に応えています。

ゲーム前日の練習後、国見高校時代の後輩7番MF片山奨典選手も
「章太さんには、僕らがいいボールを出さないと。
(相手DFの)裏に出せば、どんどん走ってくれますから。走らせますよ」
と笑顔で語るなど、チームに好影響をもたらしました。

しかし、指揮官が、「空白の時間」「気を失っているような状態」
「選手が何を考え何をしているのかわからなかった」という後半の立ち上がりは、
まさしく魔の時間帯でした。

前半終了時、サポーターのブーイングを受けた大分の選手たちから、
猛攻を仕掛けられます。

後半3分、同点に追いつかれると、
8分には、去年までロアッソに在籍した8番MF西弘則選手に
逆転ゴールを決められます。

最初の失点が、ここ3試合つづく、こぼれ球を押し込まれる形だったからでしょうか、
同点直後から俄然大きくなる大分サポーターの歓声や拍手が
大分銀行ドームの屋根に反響し、完全に「アウェイ」ムードになった影響でしょうか、
急に気落ちしたような戦いを見せてしまうロアッソの選手たち。

精神面に起因するところが大きいのでしょうか。

後半44分、
16番DF矢野大輔選手のヘディングシュートで引き分けに持ち込みますが、
J1昇格をめざすロアッソにとっては痛い引き分けでした。

試合翌日、ミーティングを行い、
高木監督は
「他チームや他会場の結果より、まずは目の前の相手を倒すことに集中しよう」
といった内容の話を、およそ40分にわたって伝えました。

その後、古巣・大分のサポーターからエネルギーをもらった
5番MFエジミウソン選手が「選手だけで話し合いをしたい」と申し出ました。

今が正念場、チームも必死にこの状況を打破しようとしています。

焼きラーメン.jpg
写真は大分トリニータスタジアムグルメから「焼きラーメン」ですicon:face_chomp

山崎雄樹



いいね! Check Clip to Evernote Yahoo!ブックマークに登録

「内容に関しては、
攻撃では自分たちが今やっていることをかなり多くのシーンや時間帯で出せた」。

「主観的な話」と前置きして高木琢也監督が語りました。


GKには権田、DFには徳永、森重、今野、MFには羽生と途中出場の石川という
日本代表経験者6人をピッチに送り込んだFC東京に対し、
真っ向勝負を挑み1対0で惜敗。

「相手がうまい、強いからと言って下がることなく向かっていく気持ちを持て」
という指揮官の言葉を受けた選手たちは、
前半3分、9番FW長沢駿選手のシュートを皮切りに、積極的な姿勢を見せました。

なかでも、15番DF市村篤司選手は、
相手サイドバックの裏のスペースに走りこんだり、
相手サイドハーフとの球際の競り合いを制し、
サイドを突破し、チャンスを作り出しました。

「FC東京を相手に『自分たちのサッカーをやってみろ』と。
(その結果)どうなのか、最終的にいろんな意味を見出し、修正して、
次のゲームに向かうということをやりたくてトライした。
選手たちはよくやってくれた。
これからの戦いでも自信を深めていけば、
勝つ試合、点を取れる試合やシーンをつくれる」
と、手ごたえを感じた表情で振り返った高木監督は、
「勝敗については悔しい。
負けたことは力不足だったとしっかり受け止めなくてはいけない」
とも語りました。

簡単な言葉で言えば、たかが1点差、されど1点差。

最後のシュート、シュートに至る前のパスやクロスの精度。
その高さの違いが、勝敗を分けました。

市村選手も、
「シュートやクロスの精度や結果が必要」と課題を口にする一方で、
「得点チャンス、決定的なチャンスもあった。攻撃の形はFC東京相手でも作れた。
日本代表やJ1でやっていた選手が多いけど、
先入観はなしにして自分たちの良さを出そうとスタートした。
自分たちのいい場面を作り出せたと思う」
と前を向きました。

前々節・第14節横浜FC戦でJ2通算150試合出場を達成した市村選手。
それでも、
「J2よりJ1出場の数字が欲しい」。

2005年のチーム発足時から、
九州リーグ、JFL・日本フットボールリーグ、J2…
チームとともに階段を上がってきた男の思いは、必ずや実現すると信じています。

山崎雄樹



いいね! Check Clip to Evernote Yahoo!ブックマークに登録

ゲーム後、なかなか心の整理がつかない1対1の引き分けでした。

収穫は、今シーズン初めて後半に挙げたゴール。
アウェイで追いついての勝ち点1。

しかし、今節までの順位で…
首位の千葉が草津に敗れ、2位の鳥栖対4位の徳島は引き分け、
3位の栃木も水戸に引き分け、
「たら」「れば」になりますが、勝っていたら、勝ち点3を得ていれば、
J1昇格圏内3位以内に浮上していました。

途中出場ながらチームトップの5本のシュートを放ち、
同点ゴールを挙げた7番DF片山奨典選手は
「同点に追いつくゴールを決められて、すごく嬉しかったけど
その後のチャンスで決め切れずに勝ち越しゴールを決められず少し残念」
と話し、
キャプテン18番GK南雄太選手は
「たまたま、きょうは周りのチームが引き分けたり、負けたりで、
救われている部分はあるが、逆に大きなチャンスを逸した」
と語り、ともに複雑な表情を浮かべました。

取材を終え、私が、富山市内のホテルに着いたのは午後9時でした。

翌朝7時40分に富山空港を発つ便に乗る予定だったため、
なんともやり切れない気持ちを
日本海の魚に富山の地酒で解消しようという気持ちも起こらず、
コンビニエンスストアで富山の名産「ますのすし」だけを買い、
夕食を済ませました。

翌日になっても
「熊本に帰ったら、どうこのモヤモヤを晴らそうか。
運動で汗を流すか、酒を飲むか…」
などと考えながらホテルから富山空港に向かいました。

偶然、富山空港から羽田空港に向かう同じ便を高木琢也監督も利用していました。

前日、試合後の記者会見で
「選手たちは最後までがんばってくれた。
本来もっともっと追加点を取るチャンスもあったし、
ひょっとしたらこのゲームも取れたかもしれない。
自分自身の(采配)ミスを犯してしまった」
と悔しさをあらわにしましたが、
空港ロビーで、御挨拶すると、
すでに、ゲームの反省点をどう浮き彫りにし、選手たちに課題をどう伝えるか、
明快な方法を示されました。
そして、
「選手が戦えなかったんじゃなくて、自分が戦わせられなかった。
だから、必死にアプローチを考える」
と語りました。

これこそが真の「切り替え」!

気持ちを奮い立たせてもらった私は、
羽田空港から熊本空港への機内で
次節ホームKKWINGでのFC東京戦にむけて、パソコンで実況用の資料を作成し、
熊本に到着してからは、
県民総合運動公園陸上競技場KKWINGで行われている
熊本県高校総体の陸上競技を、
その後は、
サッカー場でのサガン鳥栖との九州チャレンジャーズリーグの試合を取材。
会社に帰り、ロアッソ対富山の試合映像を準備し、
自宅で、映像を見て、試合を振り返りました。

自己満足かもしれませんが、
なかなかの充実感で、整理がつかなかった気持ちも、
いつの間にかFC東京戦にむけて、前向きになっていました。

また、ひとつ、プロフェッショナルから学ばせていただきました。

勝たんナン.jpg

写真はカターレ富山スタジアムグルメから「勝たんナン」ですicon:face_chomp

山崎雄樹



いいね! Check Clip to Evernote Yahoo!ブックマークに登録

「自分が(メンバーから)外れても腐らずに
 チームに貢献できることをやっていれば
 今回のように高木さんからもチャンスをもらえる。
 これらもそう心がけてやっていきたい」

アウェイ・ニッパツ三ツ沢球技場で横浜FCに2対1で勝ち、
今シーズン初スタメンを1ゴール1アシストの活躍で飾った
22番MF吉井孝輔選手はまっすぐ前を向いて語りました。

昨シーズンは、
36試合中出場停止を除く35試合に出場、
出場試合数も出場時間もチームで2番目、まさに中心選手でした。

しかし、今シーズンは、
昨シーズン後半から続く恥骨の痛みが引かず、
1月のチーム始動日から開幕直前の練習まで別メニューを強いられました。

また、「補強の目玉」といわれる5番MFエジミウソン選手や
パスやトラップ、キープなどボールコントロール技術の高い
23番MF根占真伍選手の加入に、
精度が高い左足のキックが武器で攻撃的センスが光る
8番MF原田拓選手が好調を持続。

このゲームまでの7試合で途中出場が3試合、出場時間はわずかに19分でした。

「シーズン最初に合流できなくて不安もあった。
 試合に出られないんじゃないかと思うこともあった。
 でも、合流してからは焦りもなく、
 『自分がやるべきことをやっていれば必ずチャンスがくる』と思っていた。
 そう思っていなければ、
 試合に出たときに活躍できないと考えていた。
 普段からやることをやっていたことがきょうの結果につながった」
と吉井選手は振り返りました。

高木琢也監督は、就任1年目の昨シーズン、
2009年にJ2で2番目に多かった失点を減らすことに着手、
失点数は大幅に減り、順位も過去最高の7位を記録。

そして、今シーズンは「J2優勝、J1昇格」を目標に掲げ
昨シーズン培った守備力をベースに
自分たちがボールを保持し、ゲームの主導権を握ることをめざし、
攻撃力の向上を図っています。

豊富な運動量や持久力に裏打ちされた守備力に定評がある吉井選手は
「何かしらゴールに向かうプレーをしないと、今年は試合に出られない」
と攻撃面での貢献を誓い、
立ち上がり4分に、チームで最初のシュートとなるミドルシュートを放ちます。

そして、その1分後、前半5分に豪快なミドルシュートをゴールネットに突き刺します。

その後も1対1の同点で迎えた前半41分、
冷静なパスでエジミウソン選手のゴールを演出。

見事、高木監督の起用に応えました。

高木監督は
「トレーニングでもミドルシュートを打ち、決まるシーンが多かった。
 普段のトレーニングの1シーンがあの瞬間ゴールとして出た」
と、試合後の記者会見で語りました。

全体練習が終わった後、
居残りでミドルシュートの練習を繰り返していた吉井選手。
それを見ていた高木監督。

以前、高木監督は
「ちゃんと選手を見ないと。
 見ていない者が、どんなにいい言葉をかけても、それは選手の励みにならない」
と教えてくれたことがあります。

そして、今回、
「(吉井)孝輔は、本当に練習ですごいシュート打ってたんだよね」
と笑顔で話してくれました。

練習は嘘をつかない―

言い古された言葉ではなく、やはり真実です。


横濱ドーナツ.jpg

写真は横浜FCスタジアムグルメから「横濱ドーナツ」ですicon:face_chomp

山崎雄樹



いいね! Check Clip to Evernote Yahoo!ブックマークに登録

「正直言って、ほぼパーフェクトなゲームができた」

試合後、高木琢也監督が充実の表情で語りました。

首位千葉と5位ロアッソ。
勝ち点の差は4、その差が、勝てば1に縮まり、負ければ7に広がる
まさしく「リーグ序盤の大一番」。

ゲーム前日、主将18番GK南雄太選手は「死ぬ気で戦って勝ちに行く」と
強い意気込みを示していました。

前半3分、千葉の5番DFマーク・ミリガン選手のロングスローは
ロアッソの警戒や想像を超える飛距離でファーまで届き、
3番DF竹内選手のボレーシュートがゴールネットを揺らします。

鮮やかな、そして、驚愕のゴール。

しかし、ロアッソの選手たちは、
まったく動じず、自分たちのプレーを続けていきます。

縦にも横にもダイナミックなプレーを見せ、
前半24分、15番DF市村篤司選手のクロスボールが
千葉マーク・ミリガン選手のクリアミスを誘い、
9番FW長沢駿選手が、落ち着いてゴール左隅への同点ゴールを決めます。

早い時間の失点にも、自分たちのプレーを見失わず戦えたのは―

高木監督は
「規格外のプレーで仕方ないと、正直、思った。
立ち上がりの失点で、
残りの時間の方が重要で、メンタル的にもダメージなく続けられた。
失点シーンすら忘れながら、
一生懸命やるしかないという状況になったことが
いいゲームにつながったとも言える」
と記者会見で私の質問に答え、

「選手たちが慌てなかったかどうかは、ひとりひとりにきいてみてください。
そして、教えて下さい」
と付け加えられました。

南選手は
「千葉は、スカウティング通りのプレーで、
自分たちのプレーを続けていればやられることはなかった」
と語りました。

「割り切る」とか「切り替える」とか簡単な言葉で語れるレベルではなく、
首脳陣による入念な分析、その分析に基づく練習内容、
選手が頭で理解し、体に叩き込んだ1週間の成果が「大一番」で出たのです。

リーグトップの得点とシュート数を誇る千葉、
その中心は3ゴールを挙げている
Jリーグ史上最長身FW204cmのオーロイ選手でした。

前節・第12節、14日に水戸と戦った翌日、
高木監督は、関東に残り、
千葉のホームスタジアムフクダ電子アリーナで行われた
千葉対岡山のゲームを視察しました。

「やっぱり現場で観るといろいろなことがわかる」と手応えを語った指揮官は

・オフサイドラインのコントロール
・ヘディングでの対応
・セカンドボールの処理

をオーロイ封じとして徹底。

絶妙にオフサイドラインを上下し、
ヘディングもジャンプするタイミングを工夫し、競り勝ち、
たとえ勝てなくても体を寄せることで自由にプレーさせず、
セカンドボールは必ず拾う。

それを実行した
4番DF廣井友信選手と16番DF矢野大輔選手のセンターバックコンビ。

矢野選手は
「ヒロ(廣井)も僕もそこまでやられる感じはなかった」、
廣井選手は
「最初は競り方がわからなかったけど、
だんだんと勝てるようになってきて面白かった」
と自信を得た表情で語りました。

高木監督は、試合前
「2m4cmの選手と対戦できる機会なんてめったにない。
それを封じ込めたらどんなに楽しいか。楽しんでやればいい」
と告げていました。
また、自身は
「海外(オランダ・カナダ)での監督経験がある(千葉の)ドワイト監督に対して、
日本でしか(監督)経験のない自分が、どうやりくりして渡り合えるか楽しみ」
と話していました。

分析、準備、実行、結果、そして、思い、
形のあるもの、形のないもの、さまざまな要素が組み合わさり
「パーフェクトなゲーム」は達成されました。


山崎雄樹



いいね! Check Clip to Evernote Yahoo!ブックマークに登録

「水戸から元気を発信できるよう
 この大事なお金を使わせていただきます」

J2水戸ホーリーホック沼田邦郎社長の言葉です。

アウェイで水戸ホーリーホックと対戦、0対0のスコアレスドローでした。

試合が行われたケーズデンキスタジアム水戸は、
スタジアムのまわりの地面が陥没したり、
本来、ピッチを照らすはずの照明が観客席の方を向いていたり、
まっすぐなはずの屋根を支える柱がくの字に曲がっていたり、
東日本大震災で大きな被害を受けました。

試合前に、水戸への義援金が熊本から贈られました。

茨城や水戸の子どもたちをJリーグの試合に招待し、元気になってもらおうと、
「ロアッソ熊本をJ1へ」県民運動推進本部
(県体育協会・県サッカー協会・県商工会議所連合会・熊本経済同友会・
 熊本青年会議所・熊本国際観光コンベンション協会・県・熊本市)
が中心となって
ロアッソの運営会社アスリートクラブ熊本や
ロアッソの選手会、ファンやサポーター、
試合の運営を手伝うボランティアのスタジアムアテンダントたちが
募金活動を行いました。

5月4日と5月8日のホームゲーム2試合などで56万1439円が集まり、
ロアッソとのゲームには
福島県からの避難者、養護学校の生徒、
小学生・中学生・高校生351人が招待されました。

サポーター団体「ウルトラアルデラス」代表の廣原圭輔さんが
水戸の沼田社長に募金箱を手渡し
「きょう来ていただいた方々が、選手が90分間全力で戦う姿を見て
 今の困難に、明日から立ち向かえる勇気をもらえると思います」
と語りました。

そして、
水戸のサポーターからは「ロアッソ熊本」コール、
ロアッソのサポーターからは「FC水戸」コール、
エールが交換されました。

0対0のスコアレスドローという結果でしたが、
お互いの選手たちが、90分間走り抜き、体を張り続けたゲームは
「ゴールネットを揺らせなかった」
「ゴールラインを割れなかった」というより
「ゴールラインを割らせなかった」と表現すべきゲームかもしれません。

「楽しかったね」「面白かったね」
子どもたちのそんな言葉が交わされること、
そして、被災地の復興をあらためて願います。

牛すじ野菜煮込みキムチ味.jpg

写真は水戸ホーリーホックスタジアムグルメから
「牛すじ野菜煮込みキムチ味」ですicon:face_chomp

山崎雄樹



いいね! Check Clip to Evernote Yahoo!ブックマークに登録

役者が揃いました―

前半41分、札幌のFKから鋭いカウンター攻撃を見せるロアッソ。
高木琢也監督が常に勝負のポイントとして挙げる
「攻守の速い切り替え」を、この上ない形で表現しました。
14番MF武富孝介選手がドリブルで加速し、札幌の選手を5人引きつけ、
9番FW長沢駿選手にラストパス。

「後は決めるだけだあ!」

私の実況通り、長沢選手は落ち着いてゴール左隅に決めて先制。

「2試合続けて決められず悔しかった。
でも、ゴールへのいいイメージを持って臨んだ」
という長沢選手は
「あまり感情を表に出すタイプではないけど、嬉しかったので
(ガッツポーズが)出ちゃいました」
と会心の表情を見せ、喜びを爆発させました。

「(リーグ中断期間中の)キャンプで同じ部屋だった
タケ(武富選手)からのボールを決められたのも嬉しかった」
と話します。

(長沢選手と武富選手と30番FW仲間隼斗選手との
3人部屋だったようですね…)

ゴール後、喜びを分かち合う2人に加わったのが、5番MFエジミウソン選手。

大分トリニータ、ヴィッセル神戸とJ1で、
7シーズン、通算150試合に出場した実績を持ち
今シーズン「戦力補強の目玉」としてロアッソに加入したものの、
シーズン開幕前に左足首を故障し、
3月6日の開幕戦の2日後、ブラジルへ一時帰国。

その後、4月20日に再合流を果たし、
ゴールデンウィークを前に、
紅白戦で控え組に入りプレーできるようになった
エジミウソン選手に、コンディションを尋ねると
「100%」という返事。

今か今かと、自らの出番を待っていたのです。

そして、今回のゲーム。

ロアッソは、
これまで8番MF原田拓選手のワンボランチという布陣を敷いてきましたが、
高木監督が
「3連戦の3試合目であること。試合当日が暑くなること」を考え
エジミウソン選手とのダブルボランチで負担を減らそうという狙いから
「あくまでオプション」という新しいフォーメーションで臨みました。

キックオフ前の気温が29度を超える暑さのなか、
攻守に渡り、まさしく要と言えるプレーを見せたエジミウソン選手。

スカパー!Jリーグ中継解説の池ノ上俊一さんも
「エジミウソンは賢い。よくサッカーを知っている」
と的確な状況判断から優先されるべきプレーを選択する姿に唸りました。

高木監督は
「球際の強さ、視野の広さ、テンポの良さを見せてくれた。
本当は90分間、プレーできないと思っていたが、
自分の想定以上のプレーをしてくれた」
と話し、
さらに「玄人好みのプレーをする」と高く評価しました。

エジミウソン選手は
「監督だけでなく誰もが『90分持たない』と思っていたはず。
でも、私は技術面を気力でカバーできる。
ガッツで90分間プレーできた」
と語り、強い精神力を感じさせました。

ファンやサポーターには、拡声器を使って
「皆さん、エジ、がんばります!」
と力強く、メッセージを送り、笑顔を見せ、大きな歓声やコールに包まれました。

ゲーム前日、
「試合当日のイベントで(メンバー外の選手として)、コンコースでサインをするより、
試合に出て、ファンやサポーターにサインをしたい」
と漏らしたエジミウソン選手。

ロアッソ加入後、初出場。

これほどの実績を持つ男でさえ感じる、試合に出る喜び。

いや、これほどの実績を持つ男だからこそ知る、試合に出る喜び。

大きな充実感とともに、さあ、熱くなってきました。


山崎雄樹




いいね! Check Clip to Evernote Yahoo!ブックマークに登録

「勝てない。点を取れない。
点が入らないとサッカーは勝てない。なんで入らないのかと思う。
毎試合チャンスはあるのに点を取らないと、
勝ち点をどんどん落としていくし、上(位)との差も開いていく。
去年からずっと続く課題。
『次に勝てばいい』とか『勝ち点1を取れてよかった』と思っている人が
一人でもいたら、昇格なんてできない」

キャプテン18番GK南雄太選手は強い口調で語りました。


「2試合続けて自分の責任で勝てなかったのが悔しい。
チームに申し訳ない。自分の力不足。
僕が一番前にいる選手で決めなきゃいけないポジションにいるので
すごく悔しいし、自分自身に腹が立つ」

9番FW長沢駿選手は自分を責めました。


「絶対勝ち点3を取らなきゃいけないゲームだったのに。
FWだけの責任ではなくチーム全体で取るという意識や
体を投げ出してでも点を取るという気持ちを持たないといけない。
『いつか入るだろう』と思ってやってても点は取れない」

8番MF原田拓選手は悔しさをにじませました。

0対0で迎えた後半アディショナルタイム、3本続けて得たCKのチャンスも、
ゴールネットを揺らせず、ゴールラインを割れず、
今年最初の「バトルオブ九州」はスコアレスドローに終わりました。

高木琢也監督は
「精神論になるかもしれないが、ゴール前は感情をあらわにして戦う場所。
ボールの行方を少しでも相手より早く予測し、
ゴールに向かって体に当てる、詰めるプレーをしなければならない」
とゴール前で強い気持ちを持つことの重要性を語ります。

明日は、ゴールデンウィークの3連戦の3試合目、コンサドーレ札幌戦です。
キックオフは午後4時の予定ですが、熊本市の予想最高気温は27℃。
「最後まで走り抜く」持久力、
「ここぞという場面に力を結集する」集中力、
暑いピッチでいかに熱いプレーができるか、勝負の行方を左右するはずです。

ファンやサポーターは、ゴールの歓喜の瞬間を待っています。

最後に、もう一度、南選手の言葉を。

「J1昇格のために何をやらなければならないか、
成長するために何が大事なのか、ようやく、去年見えてきた。
今は、成長過程にいる。
でも、(選手は)皆『今年J1に上がる』と言ったのだから、
(時間は)待ってはくれない。
成長のスピードを上げないといけない」

山崎雄樹




いいね! Check Clip to Evernote Yahoo!ブックマークに登録

「アウェイ」という言葉の意味を具体的に理解させられるゲームでした。

この試合で草津が放った11本のシュートのうち、
ゴールの枠をとらえたのはわずかに2本。
前半17分、そのなかの1本がゴールネットを揺らし、失点。
中京大学出身背番号17FW齊藤和樹選手と
大阪教育大学出身背番号26MF田中俊一選手、
2人の大卒ルーキーのJリーグデビューを
3連勝で飾れず、1対0で敗れました。

高木琢也監督は
「草津さんはホーム開幕戦というスタジアムの雰囲気で
(草津の)選手たちも気合いが入っていた」
「ピッチの状態が、スタジアムに着いて、びっくりするほど悪かった」
と敗因を分析しました。

荒れたピッチに対応するためには、
パスミスやトラップミスを避けようと
中盤でのパスワークを封印せざるを得なくなりました。

「ホーム開幕戦」でなければ、
事前にテレビ中継の映像などでピッチの状態を確認することができたはず。
戦術を練り、練習を通して準備できたはず。

「たら」「れば」を言っても仕方がないですね…。

また、指揮官は
「グラウンドが悪くてもいつもやっていることができないといけない。
ただ、我々の選手には、そこまで力がなかった」
と悔しさをにじませました。

大きな責任を感じていたのが9番FW長沢駿選手。
191cmの長身FWをターゲットにしたロングパスを中心に攻撃を組み立てるロアッソ。
前半4分のシュートは相手GK手をかすめ、
同じく15分のヘディングシュートはポスト直撃。
「早い時間に点を取っていれば結果は変わったはず。
決めなきゃいけない。チームに申し訳ない」
と振り返ります。

明日は、今シーズン初の「バトルオブ九州」ギラヴァンツ北九州戦。

高木琢也監督は
「草津とのゲームは『不完全燃焼』。
それを払拭するために自分たちがやってきたことを出さないといけない。
サポーターのためにもダービー(バトルオブ九州)には負けられない。
何が何でも勝つことが大事」
と話し、
長沢選手は
「1試合に1点は取らないと貢献したとは言えない」
と自らの決意を口にしました。

おそば屋さんのソースかつ丼.jpg

写真はザスパ草津スタジアムグルメから「おそば屋さんのソースかつ丼」ですicon:face_chomp

山崎雄樹



いいね! Check Clip to Evernote Yahoo!ブックマークに登録

「日本が大変なときに(ロアッソは)練習も練習試合もできていた。
本当の戦いが再開できる喜びと感謝の気持ちを持って
ゲームに臨まないといけない」

ロアッソ熊本高木琢也監督の言葉です。

ピッチに選手が、
スタンドにファンやサポーターが、
スタジアムにJリーグが、帰ってきました。

3月11日の東日本大震災の影響で中断していたJリーグが
4月23日に再開されました。

ロアッソ熊本はホームKKWINGでFC岐阜と対戦、
2対1で勝ち、開幕から2連勝です。

「大好きなおばあちゃんだったので
 寂しかったし苦しかったけど、チームメイトや家族がいたから支えられた。
 サッカーができる喜びを感じることができた。皆に感謝している」
と話す、
前半9分に先制ゴールを挙げた9番FW長沢駿選手。

3月9日に、静岡県富士宮市に住む母方の祖母・野村ちえ子さんが亡くなり、
この日が四十九日でした。

取材スタッフも中継スタッフも、もちろん私も知らなかった長沢選手の思い。

中継のなかのヒーローインタビューで
「おばあちゃんに捧げるゴールです」と声を震わせながら、教えてくれました。

リーグ再開前、高木監督は
「(中断期間の)1ヶ月半どう準備してきたかが大事」と語りました。

中断期間中に行われたJリーグクラブとの練習試合、
鳥栖、大分、福岡、柏を相手に、主力組は、4試合すべて無得点で敗れました。

今シーズンJ1清水エスパルスから期限付き移籍で
ロアッソに加入し、FWの軸として期待される長沢選手。

「焦りやチームに申し訳ないという気持ちがすごくあった」。

チームは4月14日から16日まで2泊3日でミニキャンプを行いました。

寝食をともにすることで、選手同士のコミュニケーションを深めることが狙いでした。

高木監督は選手と個人面談を行い、
長沢選手は
「監督から『そんなに考え過ぎなくていい』と言われて、すごく楽になった。
ゴールは考えて生まれるものだけど、感覚的なプレーで生まれるときもある。
あまり考えずにがむしゃらにやって、チャンスをものにするという
割り切った気持ちでプレーできたことが大事な試合でのゴールにつながった」
と心情を吐露しました。

「プレーの連携を大事にしてきた」と語る指揮官は
選手たちの体の調整だけなく心の調整も行い、再開のゲームに臨んだのです。

ロアッソのファンやサポーターは
前半16分、背番号30FW仲間隼斗選手が
Jリーグ初スタメンを初ゴールで飾り歓喜。
後半20分には、岐阜のCKから1点差に迫られ、ハラハラ。

そうした思いができるのもJリーグが再開されたからこそ。

3月6日の開幕戦に続いて、4月23日、再開初戦をホームで迎えられ、
実況できる静かな喜びを胸に、放送に臨みました。

山崎雄樹



いいね! Check Clip to Evernote Yahoo!ブックマークに登録

「いざ行け、ニッポン!Go!行くぞニッポン!俺たちとともに、Ready Go!」

確かな声が聞こえました。

3月29日、大阪・長居陸上競技場で行われた
東日本大震災復興支援チャリティーマッチ日本代表対Jリーグ選抜。
そのスタンドでサポーターたちが歌い上げました。

ベガルタ仙台のホームスタジアム
宮城県仙台市のユアテックスタジアム仙台で、
あるいは、
ロアッソ熊本がベガルタ仙台と対戦したKKWINGで、
圧倒的な迫力で響いていたあのメロディ。

「ベガルタ仙台!Go!行くぞニッポン!俺たちとともに、Ready Go!」

歌詞を「ベガルタ仙台」から「ニッポン」に変えた応援歌。
多くのサポーターたちの声が、思いが、
被災地に、被災者の心に届いてたことを信じています。

「ロアッソ」熊本が、まだ「ロッソ」熊本だった
2006年10月8日、ユアテックスタジアム仙台。

Jリーグ参入をめざしJFL・日本フットボールリーグで戦っていたロッソが
天皇杯全日本サッカー選手権大会3回戦で、J2ベガルタ仙台に挑みました。

ベガルタが勝利したものの、スコアは1対0。
善戦、健闘を見せたロッソに
ベガルタサポーターは
「ロッソ熊本!ロッソ熊本!」とコールを送ってくれました。

Jをめざす道の途中で送られた温かいエールを今も忘れることはありません。

今こそ、恩返しを。

4月9日(土)熊本市水前寺競技場で
アビスパ福岡を相手に
「九州だJ!」東日本大震災被災地支援活動トレーニングマッチが行われます。

キックオフは正午、
午前11時からは募金活動やチャリティーオークションの受付が予定されています。

ロアッソの19番MF加藤健太選手。

宮城県東松島市出身で御家族が被災。
震災5日後に、
池谷友良総監督・GMや高木琢也監督のすすめで一時、宮城に帰りました。

御家族の無事は確認されたものの
「大きな船がありえないところにあったり
 自分が知っているふるさとではなかった。
 どこから片付けていいのかわからないような状況」
でした。

それでも
「親や友人から 『こっちは大丈夫だからサッカーを頑張って』 と言われた」
と熊本に戻りました。

「普通に生活していることがすごく幸せかがわかった。
 被災地でサッカーがしたくてもできない子どもたちや
 応援してくれる人に失礼のない生き方をしたい。
 サッカー人としてできることをしたい」。

まっすぐに前を見て語ってくれました。

山崎雄樹



いいね! Check Clip to Evernote Yahoo!ブックマークに登録

RKKラジオ「とんでるワイド大田黒浩一のきょうも元気」(月〜金・午前9時から)
毎週水曜10時25分ごろから「とんでるロアッソ情報」をお送りします。
ぜひ聴いてください!

山崎雄樹



いいね! Check Clip to Evernote Yahoo!ブックマークに登録

「自分たちも正直サッカーを続けてていいのかと思うこともある。
少しでも力になれたらと思う。被災された方々に『がんばって』という表現が
正しいのかわからないけど、とにかく状況がよくなってほしい」

3月19日(土)佐賀県鳥栖市のベストアメニティスタジアムで
「九州だJ!」東日本大震災被災地支援活動トレーニングマッチとして
サガン鳥栖との練習試合が行われました。

試合前には両クラブが共同で募金活動を行いました。
冒頭の言葉は、キャプテン背番号18GK南雄太選手の言葉です。

キックオフ直前には、両チームのサポーターから
「ニッポン」コールに続いて
「ベガルタ仙台!」「山形ディオ!」「FC水戸!」
「鹿島アントラーズ!」「栃木SC!」と
ホームスタジアムが損壊したり、練習ができなくなったりした
クラブの名前がコールされ、
被災したクラブにベストアメニティスタジアム全体からエールが送られました。

高木琢也監督から
「震災で大きなダメージを受けた人たちのためにも
 しっかり自分たちがプレーしなければならない」
とピッチに送り出された選手たちですが、
ゲームに向かう気持ちをうまく整理できなかったのか、3対0で敗れました。

取材から帰る車のなかで、試合を振り返りながら、
もどかしい思いもありましたが、
「こういった思いができるのも、
試合ができる環境、試合を観られる環境があればこそ」
と考え直しました。

このゲームでは、
およそ4000人のファンやサポーターから159万7751円が集まりました。

翌日、3月20日(日)は
選手、監督やコーチなどのチームスタッフ、
運営会社アスリートクラブ熊本のスタッフ、
ユースやジュニアユースでプレーする高校生や中学生、
ロアッソ「全員」が
熊本市の繁華街4ヵ所
(上通町びぷれす広場・下通・サンロード新市街・熊本交通センター)で
午後2時から5時まで3時間、募金活動を行いました。

たくさんの方々の協力で募金額は154万5704円と70セントとなりました。

選手会長として震災直後から支援活動をクラブに提案していた
背番号11FW宇留野純選手は
「同じサッカー仲間で苦しんでいる人たちもいる。
同じ日本国民が大変なときにサッカーを通して何かできることはないか考えた。
熊本にはロアッソ熊本があるので、
僕たちがこういう活動をしていけば目を向けてくれる人が多いと思う。
より多くの義援金を集めたり、ちょっとでも力になれたらと思う」
と静かに強い意志を語り、
スタジアムDJ・KOVAこと小林弘記アンバサダーは
「チーム皆で力を合わせて、どうにか協力したいという気持ちが集まれば
ものすごくでかい力になると思う。
そのきっかけになれるように声を出して呼びかけたい」
と熱い口調で話しました。

また、池谷友良総監督・GMは、
雨のなか財布のなかからお金を出し募金箱に入れてくれる人の多さに
心を打たれた様子で
「このクラブの
『県民に元気を』『子ども達に夢を』『熊本に活力を』という理念にもあるように
日本全国の被災された方に気持ちだけでも届けばと思う。
この募金活動だけでなく、今後もいろんな形で支援したい」
と語りました。

Jリーグは
「チカラをひとつに−TEAM AS ONE−」
という復興・支援スローガンを掲げています。

復興への支援ははじまったばかりですが、確かな力強さを感じます。

山崎雄樹




いいね! Check Clip to Evernote Yahoo!ブックマークに登録

東日本大震災で被災され、犠牲になられた皆様に
心からお見舞い、お悔み申し上げます。
また、
最前線で救援や復旧に全力を尽くされている方々に敬意を表します。

震災からきょうで5日目を迎えました。

時間の経過とともに
今回の地震や津波がどれほど恐ろしいものかがわかり、
また、良い方向に事態が進んでいない出来事もあります。

長時間、懸命にテレビやラジオで情報を伝えるアナウンサーやキャスター、
なかなか提供されない情報に憤りながらも必死で情報を集める記者など
同業者に自分を重ね合わせ、
また、家族や仲間との再会を果たした人をみては喜び、
大切な人を亡くした人の声をきいては悲しみ、
そして、自分の無力さを感じては、
もどかしさが大部分を占める何とも言い難い気持ちに包まれました。

1995年、大学1年生のとき、阪神大震災を京都で経験しました。

以来、災害の度に、被災地近くにいながら、
何もできなかった、何もしなかった自分を悔んできました。

しかし、今回の震災では、
さまざまな人が発信する文章に込められた思いや考えに触れ、
小さなことでも「自分がやれることをやるしかない」
と自分を納得させているのかもしれませんが、その思いを強めています。

関東に住む友人は、停電区域でないにもかかわらず
「超節電生活。暖房も切って真っ暗なキャンドル生活」
を送っているということでした。

私は…
まず、救援金へ寄付すること、熊本県内での動きを紹介すること、
そして、
これまで通り、スポーツ報道を通して、
夢や勇気を感じてもらえるような話題を伝えること。

ロアッソ熊本も
昨シーズン選手会が行ったチャリティーオークションでの収益金を、
義援金・救援金とすることや、募金活動にむけて動いています。

それぞれがそれぞれの立場で、なんとか被災地のためになろうとしています。

行動は違えど、思いはひとつ、被災地に届くはずです。

山崎雄樹



いいね! Check Clip to Evernote Yahoo!ブックマークに登録

3月6日(日)午後3時5分キックオフ・KKWING
ロアッソ熊本1対0東京ヴェルディ

「開幕戦は理屈じゃない部分がある。
(攻撃に)出ていけるか、(守備に)戻れるか、(相手と)競れるか、
気持ちを全面に出していくことが大事」

開幕戦を前にした高木琢也監督の言葉です。

チーム全体で放ったシュートは14本、
23番MF根占真伍選手は
「練習試合ではシュートの意識が足りなかったし、
雨だったので何か起こるかもしれない」と積極的にチームトップの4本を放ち、
前半39分、ミドルシュートで、見事、先制ゴールを挙げました。
9番FW長沢駿選手、11番FW宇留野純選手、27番MFファビオ選手は、
前線から激しくプレスをかける積極的な守備を見せました。

守っては、前半6分、18番GK南雄太選手と1対1になった
ヴェルディの選手に対し、15番DF市村篤司選手が懸命に戻り、
シュートコースを消し、シュートは枠を外れました。
29分には24番DF筑城和人選手が、相手のクロスをゴール前でカットしピンチ脱出。

根占選手の先制ゴールの起点になったのは
2番DFチョソンジン選手からFKのターゲットとなった長沢選手のヘディング。
191cmの長身を生かし、相手選手に競り勝ちました。
また、1人目、2人目、3人目と連動したプレスは、
開幕戦の2日前、「ヴェルディはヴェルディ」と高木監督が表現した
ヴェルディ伝統のパスワークを封じ込めました。

まさに、強い気持ちを乗せた
「攻撃に出て、守備に戻り、相手と競るプレー」をピッチの上で表現し、
Jリーグ参入4年目にして初の開幕戦勝利を手にしたのです。

今シーズン、キャプテンを志願した南選手は
「自分がキャプテンになった最初の試合で勝ててよかった」と笑顔を見せながらも
「次の2点目、3点目を取ることが、昨シーズンから続く課題」
と表情を引き締めました。

練習試合では「1本目」のスタメンで出場することが少なく、
多くのメディアの予想スタメンにも名前がなく、
私も、サブ(控え)の選手として放送用の資料を準備した(すみません…)
宇留野選手は、開幕スタメンを勝ち取り、
「なんとか自分を使わざるを得ない状況を作るしかなかった」
と必死の思いを吐露し、
「スタメンがずっと続くわけじゃないことは十分わかっている。
必死にやり続けるだけ」と語りました。

Jリーグに入って初の開幕スタメンとなった長沢選手は
「今までのチームでは味わえなかった嬉しさを感じている。
 スタジアムに着いたときも、スタンドに挨拶に行ったときも
 サポーターの方が『長沢、長沢』と名前を呼んでくれて、
 サッカー人生で初めての開幕スタメンで不安もあったけど、
 その不安が一気に吹き飛んだ」と笑顔を見せた一方で、
「でも、まだ1試合終わっただけ。次の試合では絶対ゴールを」
と気持ちの切り替えを図りました。

さあ、熱い戦いがはじまりました。
今シーズンも一戦一戦、しっかり、その雄姿を見つめていこうと思います。

2011Jリーグキックオフカンファレンス.jpg

写真はスカパー!Jリーグ中継リポーター 風戸直子さんと
「2011Jリーグキックオフカンファレンス」で

5番MFエジミウソン選手が
左足首の治療とリハビリのため一時帰国することになりました。
開幕戦当日、エレベーターで7階の放送室に上がろうとしたとき
3階のコンコースから階段を下りてくるエジミウソン選手と会いました。
優しい笑顔をくれたのに…復帰を心からお待ちしています。

スカパ―!Jリーグ中継 実況担当 山崎雄樹



いいね! Check Clip to Evernote Yahoo!ブックマークに登録

スタジアムでのスターティングメンバー発表の瞬間が大好きです。

これは、競技、種目を問わず。
舞台が整い、役者が揃い、いよいよ戦いがはじまる空気。
そして、メンバー、オーダーから見え隠れする戦術や戦略。
ものすごい高揚感。

きょう3月5日(土)、2011Jリーグが開幕しました。
ロアッソは、あす3月6日(日)、
ホームKKWINGで東京ヴェルディとの開幕戦を迎えます。
キックオフは午後3時です。

「絆 be Real 〜実現〜」、本気でJ1昇格をめざすJリーグ4年目のロアッソ。
「原点回帰 〜ALL FOR VERDY」、J1復帰を狙う初代Jリーグ王者ヴェルディ。

「夢の場所」として、一方、「自分たちが本来いるべきところ」として
それぞれスローガンに
「J1昇格」への強い思いを込めた戦いがいよいよはじまります。

ロアッソの高木琢也監督は
「熊本にとって夢物語だったJ1昇格が
夢ではないことを証明するために全力を尽くす」
と語ります。

相手は昨シーズン5位の東京ヴェルディ。
川勝良一監督が
「熊本は組織的によくまとまっている。うちの良さを消されないようにしたい」
と語るようにハードワークと伝統のパスサッカーという
昨シーズン、サポーターやファンを魅了したスタイルが大きな武器です。

「6対4、あるいは7対3で押し込まれるかもしれない」
と話すロアッソ高木監督。
おとといからきのうにかけては
「座ったまま2時間しか寝ていない」とヴェルディ攻略に考えをめぐらせました。

しかし、その表情は寝不足を感じさせない
「それなりの準備はできた」と語る言葉通りのものでした。

両チームとも、開幕前の練習試合は非公開で行われ、
出場メンバー、フォーメーションはもちろん、スコアや勝敗さえ知る由もありません。

だからこそ、明日も、スターティングメンバー発表の瞬間を楽しみに待つのです。

高木監督の言葉です。

「開幕戦は理屈じゃない部分がある。
(攻撃に)出ていけるか、(守備に)戻れるか、(相手と)競れるか、
気持ちを全面に出していくことが大事」

実況準備万端 山崎雄樹



いいね! Check Clip to Evernote Yahoo!ブックマークに登録

2012年5月

    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31    
twitterはこちら!
RKK Podcasting Station Motto roasso
roasso KUMAMOTO オフィシャルサイト
スカパー!
RKKトップページへ