このページは番組審議会の主な発言内容をまとめたものです。

開 催 日
令和2年9月2日(水) 第644回
開催場所
新型コロナウイルス感染防止のため、書面審議により実施
出席委員
原田委員長他委員8名が意見提出
議   題
テレビ番組 「報道特別番組・熊本を襲った豪雨災害」


テレビ番組について 

「報道特別番組・熊本を襲った豪雨災害」
放送:7月8日(水)18:15〜20:00
7月4日に発生した県南豪雨から4日後に、急遽、編成した1時間45分の生放送の特別番組。エリアごとに被害の状況や被災者の声を徹底取材。その時、何が起きたのかを検証しながら、今、何が必要なのかを考えた。

委員の発言

◎被害前後のニュース映像等を駆使し、非常に良くまとめられた報道番組であった。これだけ膨大な量の資料を発災後4日目という非常に短期間にまとめられているのに驚きを禁じ得ない

◎ライブの報道番組という特色を生かし、被災地からの中継を交えて、生々しい被災状況と始まったばかりの復旧の状況が伝えられ、臨場感があった

◎広い範囲で発生したさまざまな被害を、映像と被災者の話を中心に、テーマ別にうまく整理した構成だった

◎偶然とはいえ、洪水前日に行われた「週刊山崎くん」の取材映像と、数日後の同じ場所の取材との比較は、一夜にして日常生活が破壊されるという洪水災害の悲惨さを伝えるものだった

◎今回、報道番組ではない「週刊山崎くん」の取材映像を使ったことで、単に、豪雨災害の状況を伝えるだけではなく、地域に暮らす人達の心情的な部分を含めて大きく状況が変わってしまったことを報道できたのではないか

◎鍋屋本館の女将の『物はとうにかなるけど、命が一番』という言葉や、応援に行かれた方々の優しさ、地域の方々の感謝の気持ちや頑張るという言葉等が出ていて、人間本来の心の温かさがよく表現されていた

◎上空からの映像を使って被災前と被災後の状況を対比して伝えたことは、洪水被害の範囲の広大さを改めて知ることができ、特に、画面の左右に平常時と洪水時の空撮映像を並べたシーンは、大変わかりやすいものだった。たった一夜にして、人吉市内の状況がかくも変わってしまうのかと、自然の猛威を見せつけられた

◎テロップが『人吉市』『球磨村』程度のものが目立った。どの地区か知りたいと思った視聴者も多かったのではないか。『24時間ドキュメント』でも、日時が示されていない映像がいくつかあり、気になった

◎スタジオでメーンパーソナリティーが涙したことに、報道番組として違和感を持った視聴者がいたかもしれないが、私は、被災者の苦境を思うあまり感極まった、ストレートな気持ちの発露と受け止めた

◎もちろん、色んな思いが込み上げてきての涙だとは思うが、放送人の立場からは踏み止まってほしかったと思う

◎今回の放送でダム問題も含め防災対策にはまだまだ弱い部分があることを伝えることにより、今後の防災・減災への意識も高まり、政治離れ世代の国政・県政への関心も高まるきっかけになったのではないか

◎川辺川ダム含む球磨川治水の在り方の検証は大事なテーマ。これまでの蓄積した取材、映像を活用して、深みがあり、分かりやすい報道を継続してもらいたい

◎応援メッセージを番組で募集していたが、メッセージを紹介する場面が少なかったように思う


会社の発言

○キー局が報じないことも、丁寧に取材編集し、広く伝えることを心掛けた。また、視聴者の「いま何が!?」に応える番組作りを目指した

○被害の事象を伝えるだけではなく、ローカル局として見てきた、被災地区のこれまでの歴史や行政判断の検証も必要だということを伝えることにした

○制作班が考えたことは「被災者を不快にさせてはならないが、飾らない言葉や構えていない表情を狙いたい」ということ

<番組審議会事務局>

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