このページは番組審議会の主な発言内容をまとめたものです。

開 催 日
令和3年5月12日(水) 第651回
開催場所
熊本放送 会議室
出席委員
新型コロナウイルス感染防止のため、書面審議により実施
議   題
テレビ番組 「夕方Liveゲツキン! 熊本地震特別番組 『あの日を忘れない 被災地から未来へ』」


テレビ番組について 

「夕方Liveゲツキン! 熊本地震特別番組 『あの日を忘れない 被災地から未来へ』」
放送:4月14日(水)18:15〜20:00
熊本地震から5年。被災者の当時の証言や、その後の生活再建から改めて熊本地震の教訓を伝えた。また、5年ぶりに故郷のわが家へ戻った男性の姿も紹介。一般公開間近になった熊本城天守閣や南阿蘇村からの中継も交えた。

委員の発言

◎熊本地震から5年が経過し、まだまだ復興の道半ばであるということを思い出させてくれ、感動あり、学びあり、そして勇気を与えてくれる内容だった

◎熊本地震を風化させない、語り継いでいくためにも、今回のような番組は定期的に放送して欲しい

◎5年間を振り返るだけでなく、防災情報や若い人たちの活動、故郷熊本を思う気持ちなど幅広い構成で、熊本の『今』を知ることができた

◎5年経った今も、ズレが生じていることに驚きを感じた。いつ何が起こるかわからないという気持ちで、備えを忘れずに過ごさなければと再確認した

◎2時間でも足りないぐらいの多角的で密度の濃い内容で、地元局らしく、真摯に被災した方々と向き合っている取材姿勢が伝わった

◎冒頭の『声で振り返る』は特に印象に残った。映像ではなく『声』に注目した構成は、一人一人の言葉が、当時の感情を生々しくよみがえらせてくれた

◎それぞれのコーナーがとても良い構成だったので、特番でまとめて放送するよりも、何週かに渡り一つ、一つをゆっくり、じっくりと見たかった。良い構成だけに、情報量が多く、浅く広い情報に感じてしまった

◎これからの熊本を担う若い世代の活動も紹介して欲しかった。私たちの希望にもなるし、これからの子どもたちの刺激にもなり、より身近に考えることができる機会になると思う

◎コーナーの時間配分に疑問を持つところがあった。最も多くの人々に関心があると思われるのは『新しい防災のカタチ』ではないだろうか。4分は短いと思った

◎各コーナーの中で違和感を持ったのが、被災地のボランティアを扱った部分。今回は、熊本地震に関する番組だったので、人吉の豪雨被害に関しては、7月に特別番組として扱うべきではなかったか

◎『あの日を忘れない 被災地から未来に』というタイトルからも、ボランティアに焦点を当てることには違和感があった。『あの日を忘れない』のは『私たち』あるいは『熊本に住む私たち』ではないだろうか

◎放送局自身が熊本地震の『被災と未来』にどう向き合っているのかを知りたかった。放送局は『風化させない』というだけを考えて報道すればいいのだろうか。災害時での報道のあり方や伝える側の覚悟、つまりRKKの熊本地震の『被災と未来』はあまり見えなかったように思う

◎毎回思うが、提供の背景で使う映像が、非常に質が高いため、番組本体での使用量の増加を期待したい。熊本城の上空からのショットなど、一般人では撮ることのできない角度からの撮影を、より一層魅力的に使うことができるのではないだろうか

◎南阿蘇黒川地区の学生村からの生中継は必要があったのか少し疑問である。事前に丁寧に周辺の様子や玄関や室内などを撮影して紹介する方がよかったのではないだろうか

◎どのコーナーも大変充実した内容で、保存版としても高く評価したい。ただどれも内容が濃いためか、学校の授業を聞いているようで、2時間を見終えるためには、労力が必要だった。視聴者参加型でキャスターのトークを増やすなど、緩急をつける工夫があっても良かったのではないか

◎外務省が作成したPR動画の紹介は、少し浮いた感じがした

◎復旧復興が進む一方で、取り残されている被災者、課題を抱えて困っている被災者に寄り添って丁寧に取材を続けて今後も報道してほしい


会社の発言

○5年という節目も報道の勝手な線引きなのかもしれないが、あの地震を忘れないように原点に戻って放送ができたことはよかったと感じている

◯番組は、被災者たちの5年後を改めて取材、当時の証言から地震当時の記憶を後世につなぐという目的と、生活再建や地域再生の中で被災者たちが直面している課題を整理し、今後発生するかもしれない災害に備えるメッセージにしたいと制作した

◯詰め込みすぎたというのが反省点。生放送だったので視聴者からの意見なども織り交ぜながら緩急をつけてもよかったかと思っている     

<番組審議会事務局>

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