「民間放送ガバナンス指針」に基づく公表事項

2026年9月29日
株式会社 熊本放送
1

公共性の発揮

<基本原則>
  1. 国民共有の財産である電波を預かって事業を展開していることを自覚し、公共の福祉の実現に寄与する。
  2. 公正な報道を旨として、知る権利にこたえて健全な民主主義の発展に貢献する。
  3. 放送法で求められている災害放送や視聴覚障害者向け放送を実施する。
  4. 地域ジャーナリズムの担い手、地域の情報・文化センターとしての機能を果たす。

(1)企業理念

当社は「熊本放送綱領」において、地域社会の文化の発展、公共の福祉、産業と経済の繁栄に役立ち、平和な世界の実現に寄与することを使命と定めています。また、「正しい情報で人々に安心を。楽しさと感動で熊本を明るく。」というパーパスを2023年に掲げ、放送事業者としての社会的使命を果たすために事業活動を行っています。

(2)公正な報道と番組編集

当社は、放送法に基づき「熊本放送 放送基準」を定め、人権の尊重、公正な報道、表現上の配慮等に関する番組編集の基準としています。

(3)災害・緊急放送体制の整備

当社は、「災害発生時の対応マニュアル」「重大放送事故対策要綱」および「重大放送事故対応マニュアル」を整備しています。災害や重大な事故が発生した場合には、県内で観測された震度や事案の規模・状況に応じて、「メディア総局対応」「拡大報道本部」「全社体制本部」へと、出社基準および緊急放送体制を段階的に強化する仕組みを定めています。また、これらの体制が適切に機能するよう、非常災害および重大放送事故を想定したBCP訓練を毎年実施しています。

さらに、「有事の際における放送外メディア運用規程」に基づき、テレビ・ラジオ放送に加え、L字情報、データ放送、公式ウェブサイト、RKK NEWS DIG、SNS、動画配信等を活用して、多角的に情報を発信する体制を整えています。

(4)2025年度の活動実績

日々の報道・番組制作に加え、2025年度は、地域住民の知る権利に応え、地域の記憶や課題を伝えるため、次の取り組みを行いました。

戦後80年「私たちが知らない戦争を教えてください」

戦後80年に当たり、熊本県民から戦争体験や家族から聞いた記憶を募集し、テレビ、ラジオおよびウェブサイトを通じて伝えました。

https://rkk.jp/postwar80/

大人も子どももみんなで聞こう!生の声 SNS中傷を繰り返さないために

SNS上の誹謗中傷について、当事者の声を通じて問題を考えるシンポジウムを実施しました。シンポジウムの内容はYouTubeで公開しています。また、シンポジウムの内容を踏まえ、学校へ当社スタッフが出向き、継続的に出前授業を行っています。

https://rkk.eventos.tokyo/web/portal/830/event/13888

わたしの熊本城 熊本地震10年 熊日×RKK共同企画

熊本地震から10年となる2026年4月に向け、熊本城にまつわる県民の記憶や思いを伝える共同企画を2026年1月から開始しました。

https://rkk.jp/oshiro/

「逃げるスイッチ、オン!」在熊テレビ局5社合同キャンペーン
「命を守る~熊本のラジオから」在熊ラジオ局4社合同キャンペーン

当社を含む在熊テレビ5局が共同し、災害時の早期避難を呼びかける防災啓発キャンペーンを実施しました。また、当社を含む在熊ラジオ4局が共同し、リスナーの防災意識を高めるキャンペーンを実施しました。

https://rkk.jp/companyinfo/pdf/20250530.pdf

熊本放送文化振興財団による文化事業支援

2025年度は各種団体に対して26件の助成と5件の寄付を行いました。

https://rkk.jp/bunka/
2

人権尊重の徹底

<基本原則>
  1. 事業活動全般において人権尊重を徹底する。
  2. 人権が尊重される社内体制を構築して、継続的に改善を行う。

(1)および(2) 当社の人権尊重の徹底に向けた取り組みは、以下のとおりです。

人権尊重に関する方針の整備

当社は、事業活動の基本に人権尊重を据える規範として、「熊本放送 人権方針」を2025年8月1日に制定しました。同方針はウェブサイトで公開しており、国際規範の尊重、差別・ハラスメントの禁止、表現の自由と個人の尊厳への配慮等を明記しています。

ハラスメント防止と相談体制の整備

当社は、「ハラスメントのない職場を作りましょう」を定め、セクハラ、パワハラ等の禁止を明記しています。また、総務部および社内のハラスメント委員に加え、社外の弁護士事務所にも相談窓口を設置しています。本方針は役員・社員に周知するとともに、業務委託先にも、契約締結時および契約更新時に書面で周知しています。

接待等を伴う飲食に関する社内アンケートの実施

放送業界の人権問題に関する一連の報道を受け、当社は2025年2月、全社員を対象に「接待等の飲食に関する社内アンケート」を実施しました。アンケート回答において、性的ハラスメントや人権問題に該当する事案の申告はありませんでした。

また、食事会等への参加を依頼する際は本人の意思を尊重し、参加を強制しないことや、参加者が不快または危険を感じる状況を生じさせないことなどを、接待や会食での留意事項として改めて社内に周知し、共通認識の徹底を図りました。

内部通報制度

2025年4月1日に制定した「熊本放送内部通報規程」に基づき、ハラスメント等の人権侵害について匿名でも通報できる内部通報制度を整備しています。

人権尊重のための組織・体制

ハラスメント防止施策は総務局が担当しています。重要なハラスメント事案については、事案の重大性、専門性および客観性の確保の観点から、必要に応じてハラスメント委員会に諮り、対応方針や調査方法等を審議する体制を整えています。

人権尊重に関する研修

2025年度は、社内セミナー「TBS出張てらこや」を9月に開催し、「放送と人権―トラブル事例から学ぶ放送人の基礎」をテーマに研修を実施しました。

3

法令や社会規範の遵守

<基本原則>
  1. 高い公共性が期待される放送事業者として、法令や社会規範を遵守する。
  2. 役員・社員は高い倫理観と職業意識を養い、公正で透明な事業活動を行う。

(1)および(2) 当社の法令や社会規範の遵守に向けた取り組みは、以下のとおりです。

法令や社会規範の遵守のための規程等の整備

当社は、「熊本放送綱領」および「熊本放送行動憲章」の下、法令や社会規範の遵守に関する次の方針・規程等を定めています。

内部通報制度の整備

「熊本放送内部通報規程」に基づき、役員・従業員、退職者、取引先関係者等が法令違反や人権侵害等を匿名でも通報・相談できる社内外の窓口を設置しています。また、通報者の情報保護と不利益な取扱いの禁止を定めています。

コンプライアンス推進体制

法令や社会規範の遵守に関する施策は総務局が担当し、重要な事案が発生した場合には、必要に応じてコンプライアンス委員会で対応方針や調査方法等を審議します。また、重大な危機が発生した場合は、「熊本放送危機対応規程」に基づき危機対応会議を設置します。

取適法施行に向けた社内研修

2026年1月の取適法(中小受託取引適正化法)の施行に先立ち、2025年12月に3回に分けて社内研修会を実施しました。研修では、従来の下請法からの変更点や、発注業務において留意すべき事項について周知し、発注業務に関わる従業員が受講しました。

4

透明性の向上

<基本原則>
  1. 社会全体がステークホルダーであるという放送事業の性格を踏まえて、企業経営にかかわる諸情報(企業理念、役員の構成、基本的な財務情報など)の積極的な開示を行い、透明性を向上する。
  2. 自律が独善に陥らないように、幅広いステークホルダー(視聴者・リスナー、広告主、取引先、従業員、地域社会など)との対話の回路を強化する。

(1)および(2) 当社の透明性の向上に向けた情報開示および取り組みは、以下のとおりです。

企業理念
資本構成

資本金:1億円

発行済株式総数:40,000株(非上場)

主要株主

1/10を超える議決権を有する者:該当なし

株主総数:142名

2026年3月31日現在
役員構成
役職氏名区分・現職
代表取締役社長坂口 洋一朗
常務取締役伊藤 博信
常務取締役浦谷 英明
取締役紫垣 正矢
取締役佐藤 雄一
取締役森本 康裕
取締役波佐間 健士
取締役河村 邦比児社外株式会社熊本日日新聞社 代表取締役会長・グループ会議議長
取締役伊豆 信太郎社外株式会社熊本日日新聞社 代表取締役社長
取締役山木 仁社外株式会社肥後銀行 相談役
監査役坂本 俊宏社外株式会社熊本銀行 代表取締役頭取
監査役入杉 三久社外
2026年8月1日現在
役職員数

役員 12人〔常勤7人〕 男12人(100%) 女0人(0%)

職員 129人 男87人(67.4%) 女42人(32.6%)

2026年8月1日現在
2026年度
番組審議会委員
委員長松本充右九州ルーテル学院大学 学長
副委員長荒木朋洋東海大学 総合農学研究所 教授・学長付
委員石櫃仁美一般財団法人 熊本市文化スポーツ財団 理事長
委員吉井惠璃子水俣市久木野ふるさとセンター愛林館 職員
委員坂田直樹熊本学園大学 外国語学部 教授
委員竹永由季株式会社鶴屋百貨店 外商部 外商企画
委員髙橋俊啓株式会社熊本日日新聞社 編集局デジタル編集部長
自社批評番組
▶ラジオ

開催当日の「ニュース515」(月~金17:15~17:30)で番組審議会の審議内容・番組に対する意見・要望を紹介

▶テレビ

自社のニュース枠内で番組審議会の審議内容・番組に対する意見・要望を紹介

※ニュース枠・放送時間は、編成により変更する場合があります。

財務情報
●貸借対照表●(2026年3月31日現在) 単位:円
<資産の部>
流動資産5,352,460,320
固定資産16,096,826,771
資産合計21,449,287,091
<負債の部>
流動負債1,368,693,123
固定負債2,687,150,273
負債合計4,055,843,396
<純資産の部>
株主資本15,109,566,586
資本金100,000,000
資本剰余金100,000,000
利益剰余金14,909,566,586
評価・換算差額等2,283,877,109
純資産合計17,393,443,695
負債・純資産合計21,449,287,091
●損益計算書●(自2025年4月1日 至2026年3月31日) 単位:円
売上高5,259,248,280
営業利益90,015,950
経常利益369,695,456
税引前当期純利益465,920,844
当期純利益426,876,060

番組審議会を通じた外部意見の反映

当社は、「民間放送ガバナンス指針」に基づく公表内容について、取締役会による決議に先立ち、番組審議会で公表案を説明し、委員の皆さまから意見を聴取いたしました。

審議会では、「災害・緊急放送体制の整備があったからこそ、今回(令和8年熊本地震)の報道体制や行動ができた。多くの対策を取っていることを認識した」などの意見が寄せられました。

取締役会では、番組審議会で出された意見も踏まえて審議を行い、公表内容を決議いたしました。

5

適切な経営体制の確立

<基本原則>
  1. 取締役会は、株主からの負託にこたえて、関係者との取引関係も含めて適切な事業運営が行われるように業務執行を監督する。直接の業務執行を行わない社外取締役や監査役の役割は、特に重要である。
  2. 会員社の代表者は、本指針適用の責任を担う。また、ガバナンス不全が疑われる重大な事案が発生した場合には、必要な情報開示を行いながら、信頼回復に向けた施策を積極的に講じる。

(1)および(2) 適切な経営体制の確立に向けた取り組みは、以下のとおりです。

取締役会による監督・監査

当社の取締役会は、法令、定款および社内規程に基づき、経営方針、事業計画、予算、重要な投資等を審議・決定し、業務執行の適法性および妥当性を監督しています。取締役会は原則として年5回開催し、社外取締役および監査役を含む全員の出席を原則としています。

当社は社外取締役3名と社外監査役2名を選任しています。社外取締役は客観的な立場から意見・助言を行い、監査役は取締役会等への出席や報告聴取を通じて、取締役の職務執行を監査しています。

放送の安定性に関する取締役会での審議

2026年6月15日、「NEWSゲツキン」の放送冒頭から番組音声が流れない放送事故が発生しました。同月24日の取締役会では、事故の原因や背景、発生後の対応および再発防止策について審議しました。

社外取締役および監査役からは、バックアップ体制、社内の知識・技能、事故発生時の対応手順、ベンダーとの連携等について意見がありました。当社は、臨時に事故対策委員会を開催し、放送前の通線確認の徹底、バックアップ回線の確保、事故発生時の対応フローの策定等の措置を講じました。また、取締役会での審議も踏まえ、「重大放送事故対策要綱」および「重大放送事故対応マニュアル」の改定も行いました。

本指針の適用と重大事案への対応

代表取締役社長は本指針の適用に関する責任を担い、適用状況を毎年度点検し、取締役会の決議を経て公表します。

社会的信用に重大な影響を及ぼす事案が発生した場合は、「熊本放送危機対応規程」に基づき危機対応会議を設置し、原因調査、被害拡大の防止、再発防止策の策定および対外広報等を行います。ガバナンス不全が疑われる場合は、必要な情報を開示し、信頼回復に向けた措置を講じます。